インド人にとって、ユニクロ製品の値段は決して安くはありません。知名度もまだまだだと思います。
デリー店の次にグルグラム(グルガオン)のショッピングセンター「サイバーハブ」にできた2階建ての店にも行ってきました。デリー店よりも狭く、商品が詰め込まれている印象です。
こちらは金曜日の2時頃に行きましたが、店内は超満員でした。しかし、レジには列ができておらず、物珍しさで客は来るが、売り上げにつながっていないような印象を受けました。
一緒に行った友達は下着のパンツ1枚が500ルピー(日本円で760円程度)は高いから、買う気はないとのこと(日本のユニクロなら500円程度)。
インドで「MUJI」ブランドは知られていない
甥とその妻は無印良品の店にも行っています。無印良品の方がユニクロより前の2016年から出店しているそうですが、私はまったく知りませんでした。MUJIというブランドはインドではほぼ知られていないと思います。
私もおじさんと一緒で、MUJIというブランドは知りませんでした。インド出店 から3年、デリー出店から2年が経ちますが、知名度はその程度なのです。
訪れたのはノイダにある「DLFモール」。ノイダの中心地にあるインド最大のモールにある店です。一緒に働いている男性従業員、Sheenabh(22歳)とChandan(28歳)のふたりも連れていって、感想を聞きました。若い男性の意見として聞いてください。
Chandanは家具売り場にあったアロマディフューザーがいいとのこと。クールなデザインだし、三段階に時間を選べる機能も便利そうに見える。機能は素晴らしいと思うが、高い。他の店でシンプルなものをこの半額で買ったが十分満足している。富裕層しか買えないでしょうとのこと。
SheenabhはMUJIでいちばん売れているという文房具売り場に行きました。紙の質は素晴らしいし、ペンの書き心地もいい。そう、ほめていました。
ふたりともインド人のなかでは中流です。決してお金を持っていないわけではありませんが、日本製品はインドに持ってくると、どうしても高くなってしまうのでしょう。
衣料品は不評でした。ふたりとももっと、個性のある服をお気に入りの店で買いたいとのこと。家具を売っていることに驚いたようです。インドでは家具は家具店、服は衣料品店と決まっているので、いろいろなものがひとつの店にあることにびっくりしていました。
インド人の間にMUJIというブランドと、何でも売っている店というコンセプトが浸透しないと、来店客は増えないと思います。
グルチャラン・ダス
著述家 経営コンサルタント