インド株式市場は高値圏でもみ合い(2020年8月)

コロナ感染が拡大する一方、海外投資家の買い越しが加速/デイリーマーケットレポート

三井住友DSアセットマネジメント株式会社 調査部
インド株式市場は高値圏でもみ合い(2020年8月)

本連載は、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が提供するデイリーマーケットレポートを転載したものです。

 

(注)データは2020年8月17日基準。 (出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
インド市場の推移 (注)データは2020年8月17日基準。
(出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

 

(注)データは2019年8月17日~2020年8月17日。 (出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
インドの株式、通貨 (注)データは2019年8月17日~2020年8月17日。
(出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

8月のSENSEX指数は高値圏もみ合い

■8月のインド株式市場は、グローバルなリスクオン(選好)相場が続くなか、新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからないことから上値が重くなり、高値圏でもみ合う展開となりました。代表的な株価指数のSENSEX指数は、前月末の37,606ポイントから38,000ポイント台に上昇しましたが、その後は買いが続かず、比較的狭いレンジで一進一退の動きとなっています。インドでは新型コロナの累計感染者が260万人を超え、米国、ブラジルに次ぐ規模に拡大しており、景気への影響が警戒されています。

インド準備銀行は利下げを見送り

■インド準備銀行(中央銀行、RBI)は8月6日の金融政策決定会合で、政策金利を年4.0%で据え置くことを全会一致で決めました。新型コロナの影響で景気が悪化するなか、市場では3会合連続の利下げ予想が優勢でした。RBIは、6月の消費者物価上昇率が目標レンジ上限を超えたことから、様子見を決めたとみられます。その後発表された7月の消費者物価上昇率は前年同月比6.9%と、前月から更に加速し、当面高止まりが見込まれるため、RBIは次回10月の金融政策決定会合でも政策金利を据え置くと思われます。

当面もみ合いが続く

■インド株式市場は、新型コロナの感染拡大に歯止めがかからず、景気の不透明感が強い状況にあるため、上値が重い展開が見込まれます。一方、海外投資家によるインド株の買い越し額は7月中旬以降加速しており、リスクオン(選好)相場の継続による資金流入が相場を支えています。このためインド株式市場は当面もみ合いが続きそうです。

 

 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『インド株式市場は高値圏でもみ合い(2020年8月)』を参照)。

 

(2020年8月19日)

 

関連マーケットレポート

2020年8月6日 アジア・マーケット・マンスリー(2020年8月)

2020年7月29日 インド株式市場は上昇続く(2020年7月)

 

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