争族、離婚トラブル、労働問題…弁護士事務所には今日も様々な相談が舞い込みます。そこで本連載では、弁護士法人アズバーズ代表の櫻井俊宏氏が、実際に寄せられたトラブル事例を紹介し、具体的な対策を解説します。 ※プライバシーに配慮し、実際の相談内容と変えている部分があります。

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「絶対に返すから!」夢見る彼に私は…

1 ラーメン屋を開く彼にお金を貸した

 

平成28年5月某日。私は交際数ヵ月の彼氏Aに呼び出されました。ラーメン屋でアルバイトをしている彼ですが、どうやら相談があるようで…。

 

 

「友達Xがやっている○県の超人気ラーメン屋が東京に初進出するんだって。実は、その店舗の経営をやってみないかと声をかけられてるんだ。このチャンスを絶対に逃したくない。だからさ、申し訳ないんだけど500万円貸してもらえない?」

 

昔から想いを寄せていたAからのお願いだったこと、Aの兄が保証人になること、最近父の遺産1000万円を手に入れたこと…諸々の理由から、私は500万円を簡単に貸してしまいました。

 

「店が軌道に乗ったら返してよ」

 

「わかった。大丈夫。この店は確実に売れるから1年で返せるよ」

 

そう伝えてきた彼。返済期限は平成29年5月31日、彼の兄Bが保証人になる旨の借用書を作成してくれ、すっかり安心していました。

 

開店後、Aの経営するラーメン屋はメディアで取り上げられ、お客さんが大勢にぎわっていました。

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

しかし、それも束の間の出来事。「本店の味と全然違うじゃないか」「期待してたのにガッカリ…」といった口コミが急速に広まりお客さんは徐々に減少、ついにまったく入らなくなってしまいました。

 

そのこともあって、私とAは喧嘩が絶えなくなっていたのですが、平成29年に入ったころから連絡がとれなくなりました。お金を返してもらえるのか不安になり始めたまさにそのとき、衝撃のニュースを目の当たりにしたのです。

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