税務調査を録音することはできるか?
相続税の「税務調査」の実態と対処方法
70歳の父が再婚。幸せ願い喜んだのも束の間…
「えー!?」
70歳の父が再婚すると言い出しました。
父はガンを患い、余命はあと数年と伝えられていました。母はすでに亡くなっています。驚きはしましたが、今後どんな人と過ごすかは父が決めることです。幸せに暮らせるのならと、兄と私はその旨を伝えました。
「そっか、おめでとう! どんな人なの? 同じぐらいの年齢?」
「近所の将棋教室で会ったんだ。20歳以上は年下だな」
(えっ…20歳以上下!? 私たちと同じくらい!?)
後日、その女性Aを父から紹介してもらいまいした。腰が低くていい人に思えましたので、私たちは一安心しました。
それから1年、父とAさんとは節目節目に会っていました。ですが、父はガンの症状が悪くなってきて、入退院を繰り返すようになりました。
動くことも難しくなり、在宅介護の日々が続いたそうです。そのころからです、Aさんが豹変したのは…
「あの人は『体調が悪くて会えない』と言ってます」
「じゃあ電話だけでも代わってください。心配なんです」
「それはちょっと…喋るのもおっくうなんです! あまりしつこく電話しないでください。迷惑です」
連絡するとこの調子です。
たまに父と連絡が取れても、父はいきなり怒り出して電話を切る始末です。もしかして、洗脳か何かされているのでは?…兄と私は不安でたまりませんでした。
さらに1年ほど経ったのち、父は亡くなりました。この期間、幾度か電話をしたり、訪問したりしましたが、ほとんど父と話すことはできませんでした。
今でも思い出すだけで辛いのは、私たちは父の葬儀にも呼ばれず、Aにより密葬で済まされてしまったことです。どんな手を使ってでも父の傍にいるべきだったと後悔しています。