争族、離婚トラブル、労働問題…弁護士事務所には今日も様々な相談が舞い込みます。そこで本連載では、弁護士法人アズバーズ代表の櫻井俊宏氏が、実際に寄せられたトラブル事例を紹介し、具体的な対策を解説します。 ※プライバシーに配慮し、実際の相談内容と変えている部分があります。

調査官は重加算税をかけたがる
相続税の「税務調査」の実態と対処方法
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「とにかく急いでもらえますか」不審な電話が来て…

「駐車場、貸してもらえますか。急ぎなんですが」

 

私の持っている駐車場の看板を見て、Aさんから直接問い合わせの電話が来ました。最近空きスペースが多くなったこともあり、すぐ快諾しました。

 

「ちょっと立て込んでいるので、契約書は郵送してください」

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

(ずいぶん強引だな)と思ったものの、せっかくの打診だし断りにくかったので、駐車場の契約書を郵送しました。契約書はサインされ、送られてきました。

 

契約当日の10月1日。車を見に行ったら、衝撃を受けました。

 

「え…」

 

そこには、濃いスモークがほどこされた黒塗りの大きな外国車があったのです。車内がまったく見えず、まさに、といった様相の車です。私はちょっと不安になりました。

 

そして、やはり私の予感は的中しました。1ヵ月目から賃料が振り込まれていません。例の車は置きっぱなしです。契約書に書かれている電話番号に電話をしてもかかりません。

 

2ヵ月目も振込がなかったので、警察に相談しました。

 

「すまないけど、警察でこの件は扱えないですね…弁護士にでも相談してみてはどうですか?」

 

私は警察の対応に不満を感じながらも、弁護士事務所に行きました。

 

「明らかに違法な車なので、レッカー車で持っていてもらえませんか」

「違法かどうかは、明渡の裁判に勝たないと明らかにならないのですよ。それに裁判に勝っても、相手方が自分でどいてくれなかったら『強制執行』という裁判所の手続をしなくてはなりません」

 

強制執行までやる場合、弁護士費用や撤去費用を入れると明渡の依頼は100万円前後かかるそうです。私はこの踏んだり蹴ったりの状況に愕然としています…。

 

 

次ページ警察が「なんとかしてくれない」意外な事情は…

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