産後の夫婦関係はその先何十年を左右する。日本では「産後うつ」になる女性が30%を超えるが、男性のサポートが得られなかったことも大きな原因だろう。産婦人科院長を務める著者が、夫婦で仲良く過ごすための男性からの働きかけのヒントを伝授する。本連載は、東野産婦人科院長の東野純彦氏の著書『知っておくべき産後の妻のこと』(幻冬舎MC)から一部を抜粋した原稿です。

妊娠中の体重は「平均7~12kg」増えるもの

結婚した当初の恵さんはスラリとしていて、身体のラインが出る洋服を好んで着ていましたが、出産後は身体が丸みを帯び、体重が6kgほど増えていました。

体重を元に戻したいと思いつつも、授乳中で食事制限をするわけにもいかず、運動する時間も取れず、体型のことを気にしていたのです。

 

東野純彦著『知っておくべき産後の妻のこと』(幻冬舎MC)
東野純彦著『知っておくべき産後の妻のこと』(幻冬舎MC)

妊娠中の体重は平均~12kg増えるのが標準です。妊娠中は痩せ過ぎてもいけませんし、太り過ぎてもいけません。

出産を終えて自然と体重が戻る人もいますが、ホルモンバランスの変化やさまざまな状況から、そのまま体型が変わらないこともあります。

「どうして元に戻れないんだろう」と焦ったり悲しんでいる女性は多いのです。ですから、そんなに気にするなら痩せればいいじゃないか、なんて考えは御法度です。

 

もちろん和人さんの場合は、妻が太ったことを悪いなんて思っていないし、無論、愛情も変わってはいません。

ただただ「サイズの合うものを新しく買えばいいじゃないか」と提案したつもりが、恵さんからすると「お前は太ったんだから細いものははけない。以前と比べてきれいじゃなくなったんだから」とバカにされている気がしたのです。

 

できることなら「そのままでも十分かわいいよ」と言えるのが理想ですが、口下手な男性にはハードルが高いかもしれません。直接的な言葉で伝えられなくても、「そのままのあなたで良い」というメッセージを発するように心掛けましょう。

 

それだけで女性は安心し、心に余裕が生まれ、笑顔でいてくれるようになります。少なくとも外見や体型に関するネガティブな言葉は絶対に発してはいけません。このことはよく覚えておいてください。

 

東野 純彦

東野産婦人科院長

知っておくべき産後の妻のこと

知っておくべき産後の妻のこと

東野 純彦

幻冬舎MC

知らなかったではすまされない「産後クライシス」―― 産後の妻の変化、訪れる最大の離婚危機…… カギを握るのは夫の行動!? 女性の生涯に寄り添ってきた産婦人科医が伝授する夫婦円満の秘訣とは

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