「私がデブって言いたいの!?」妻激怒…夫の悪気のない一言

産後の夫婦関係はその先何十年を左右する。日本では「産後うつ」になる女性が30%を超えるが、男性のサポートが得られなかったことも大きな原因だろう。産婦人科院長を務める著者が、夫婦で仲良く過ごすための男性からの働きかけのヒントを伝授する。本連載は、東野産婦人科院長の東野純彦氏の著書『知っておくべき産後の妻のこと』(幻冬舎MC)から一部を抜粋した原稿です。

妻の体型で冗談を言う夫に、妻は我慢の限界

【和人と恵の事例】

 

中村さん夫妻は、週末に家族で出かけるのが習慣です。妻の恵さんが身支度をしている間、夫の和人さんは子どもを抱えて待っていました。

着替えをしている恵さんは、お気に入りのスカートのファスナーが上まで閉まらないと困っている様子です。

 

和人さんはそんな状況を笑い飛ばしてあげようと「結婚したときに比べると、ずいぶん大きくなったもんなあ」と冗談を言いました。しかし、恵さんから笑い声が返ってくるかと思ったら、「何それ?」とどこか冷たい口調です。

 

出産後で体型の変化が見られる妻・恵(※写真はイメージです/PIXTA)
出産後で体型の変化が見られる妻・恵(※写真はイメージです/PIXTA)

 

「え? だってお尻が大きくなったから昔のスカートが入らないんだろ? 今日デパートで、大きめのサイズを見たらいいじゃないか」

「……」

「ほら、そんなタイトなスカートじゃなくてふわっとしたやつ。ファスナーじゃなくて腰

回りがゴムになってるのだったら、はきやすいんじゃない?」

不穏な空気を感じた和人さんは、空気を変えようと新しい洋服に話題をそらします。ところが恵さんの表情は、ますます険しくなっていきました。

 

「バカにしてんの?」

「バカになんてするはずないだろ? そんなパツンパツンの状態で無理してはくことないかなって思っただけだよ」

「やっぱりバカにしてるんじゃん! 私のことデブって言ってるんでしょ!」

「言ってないよ!」

「言ってるよ! 半笑いだし。マジむかつくんだけど」

東野産婦人科院長 

東野産婦人科院長
1983年久留米大学医学部卒業後、九州大学産婦人科教室入局。1990年国立福岡中央病院に勤務後、東野産婦人科副院長に就任。その後、麻酔科新生児科研修を行う。1995年同院長に就任。東野産婦人科では“女性の一生に寄り添う。これまでも、これからもずっと。"をテーマに、妊娠・出産・育児にかかわらず、思春期から熟年期、老年期まで女性の生涯にわたるトータルケアを目指す。お産については家庭出産と医療施設の安全管理の長所を活かした自然分娩を提唱。フリースタイル分娩、アクティブバースの推進など、母親の希望の出産に合わせてサポートしている。また、赤ちゃんとの関わり方が分からない父親のための「赤ちゃんサロン~パパ&ベビークラス」や、育児における父親の役割を学ぶための「父親教室」なども開催。子育てに取り組む夫婦にしっかり寄り添うクリニックとして定評がある。

著者紹介

連載「産後クライシス」…冷え切った夫婦仲を修復する処方箋

知っておくべき産後の妻のこと

知っておくべき産後の妻のこと

東野 純彦

幻冬舎MC

知らなかったではすまされない「産後クライシス」―― 産後の妻の変化、訪れる最大の離婚危機…… カギを握るのは夫の行動!? 女性の生涯に寄り添ってきた産婦人科医が伝授する夫婦円満の秘訣とは

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