美容師になると「自分の店を持つ」ことを目標にする人が多いものの、30歳時点の平均年収が300万円と、資金を貯めることは難しいのが現実です。さらに感性・体力の両面から、40歳ごろになると若い美容師とのジェネレーションギャップを感じ、美容室を辞める人が多いのだといいます。今回は、「定年40歳」の後の選択肢や、女性美容師のピークが35歳だといわれる理由について解説します。

ヘアスタイリストの寿命は40歳、どう生き残るべき?

美容師は「いずれは自分の店を持ちたい」という夢を持って働いている人が多いでしょう。しかし、技術を身に付けても平均年収は300万円。独立のための資金を貯めることも難しいのです。そのため「今よりも高い給料のサロンで働き、独立するための貯蓄をしよう」と転職を考える人も少なくありません。

 

一方で、独立の機会を逃したまま40歳くらいになると、サロンにいづらくなってきます。40歳を過ぎると、感性・体力の両面から、若い美容師とのジェネレーションギャップも感じるでしょう。ほとんどのヘアスタイリストが独立してサロンを去っていくなか、「まだ独立しないの?」という目で見られることもストレスになります。

 

実際、私のサロンでも、40歳のヘアスタイリストが若いヘアスタイリストに売上げで抜かれ、辞めていった例があります。先輩であるにもかかわらず、パワーバランスが崩れ、プライドもあるぶん、その場にいづらくなってしまうのです。

 

サロン勤務の美容師、40歳を超えたらどんな道があるの?
サロン勤務の美容師、40歳を超えた「その先」の選択肢は?

 

ずっとサロンで働いていた美容師にとって、40歳を過ぎてからの道は複数考えられます。例えば、マンションの1室などを借りた「一人オーナーサロン」です。しかし、もともと顧客がついていないと長く続けていくのは難しいでしょう。

 

フランチャイズのオーナーになる場合は、経営のノウハウを教えてもらえるというメリットがありますが、採算が取れないと閉店に追い込まれます。

 

大手のサロンで働いている場合では、美容師として接客する仕事以外の道もあります。また激安サロンでは若手の美容師は少なく、40代、50代の美容師も多く勤務しています。こういったサロンは、「おしゃれな美容室に行くのは恥ずかしい」という中高年男性も多く、年輩の美容師のほうが安心されるのです。ただし、単価が安いため、給料などの待遇面はあまり期待できません。

 

美容師を辞める場合は、ドライヤーやヘアケア用品のメーカーに転職したり、一からまったく違う仕事に就くことになるでしょう。

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THE CAREER BOOK OF HAIRSTYLIST ヘアスタイリストのキャリアブック

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田中 房五郎

幻冬舎メディアコンサルティング

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