ただこのケースも、相続時にはそのマンションを妻や子供たちが引き継ぐことになるので、賃料の滞納があることはわかってしまいますし、ご家族は家賃を支払わない入居者への対応に苦労することになります。
訴訟と同じく、こういったもめごとも生前にきちんと処理しておくことが大切です。具体的には、管理会社を有効に活用すれば良いでしょう。期限を切って回収するよう求め、もし回収できない時には管理会社を変えてみてもよいでしょう。
「不都合な遺品」の処分は、専門の整理業者に依頼
高価な腕時計やブランド品などは相続財産に勘定されますが、プライベートな品は家族が処分に困ることもあります。また、中には家族に存在を知られたくないものもあるでしょう。不適切な関係があった女性からのプレゼントや、日記、手紙類など、どんな人でもそれなりに、死後、表に出てきてほしくないものを抱えているものです。
そういったものの処分は領収書などと同じく、事前に死後事務委任契約に含めておくと
よいでしょう。具体的には遺品整理を専門とする業者に処分させるよう指示しておけば、家族から不要な詮索を受けずに済みます。
隠れてマンションを借りていたり所有していたりする場合には、そこで過ごすための生活用品などもありますから、あらかじめ処分方法を指定しておくと安心です。
専門家と死後事務委任契約を結んでいない場合には、生前に契約しておいた業者に連絡をするよう友人に頼むのもよいでしょう。ただし、友人との間に守秘義務契約はありませんから、信頼できる人物を選ぶことが大切です。
やはり、お亡くなりになったという情報が入りやすい税理士に頼んでおくのが便利でしょう。
完全消去が難しい「デジタルデータ」の危険性とは?
隠しごとのある社長にとって、近年大きな問題となっているのが、デジタル情報の処理です。パソコンやスマートフォンなどの携帯端末は今や暮らしに欠かせないものとなっています。非常に便利で使い勝手のいいツールなので、私的な写真やデータの管理、通信のために使っている人はたくさんいます。