制度開始時に全社メールなどで広報する企業は多いでしょうが、周知徹底・認知浸透が実現するまでは「従業員の目に触れる場所に常時掲示する」など、しつこいまでの工夫が必要となります。また、経営陣や部門長などにもコミットしてもらい、彼らから従業員へ協力を呼びかけてもらうことも、周知徹底のためには欠かせないアプローチとなるでしょう。
②定期的にリマインドする
制度やキャンペーン開始時にアナウンスを十分にしたとしても、リマインドがなければ記憶は薄れ、やがて風化していきます。開始して1年も経つと、「あの制度って、まだやっていますか?」と従業員から問い合わせが入ることも珍しくないでしょう。
そのため、リファラル採用の運営においては、たとえば「リファラル月報」として従業員に毎月メールを配信し、採用の進捗や募集強化ポジション・新規ポジション情報を伝えるなど、定期的にリマインドしていく必要があります。
③紹介インセンティブを強化する
リファラル採用においては、「手当額アップ」によって紹介数が増えることもあります。自社のカルチャーやカラーに合うのであれば、インセンティブ強化は有効な施策となるでしょう。
なお、善意で協力しようとしていたのに報酬を設けることで逆にやる気が下がるケースもあるので、そのような場合は「リファラル経由で入社が決まったら、費用は会社持ちで、新メンバーの歓迎会としてチーム全員で焼肉を食べにいく」など、関係者全員が喜べるようなルールにしてみてはいかがでしょうか。
なお、金額は「業」とみなされない程度に上限を定めておく必要がありますが、あまりに安価な場合は、従業員から「採用サイトや人材紹介に比べたら費用はかからないはずなのに手当額が安すぎる。我が社は、人を採る気がないのだろうか」とも思われかねません。金額は、自社の従業員にとって「やる気になる」もしくは「報われた感がある」くらいの高さにしておきましょう。
もちろん、インセンティブは金銭報酬だけではありません。十分な金額でない場合でも、協力者へ感謝の気持ちを丁寧に伝えることこそがリファラル採用が続いていく基盤となります。紹介が増えても当たり前だと思わず、感謝の気持ちを忘れないようにしましょう。
④活動しやすくする
「協力したいけど、どうすればうまくいくだろう」と思う従業員は少なくないでしょう。リファラル採用においては、協力してくれる従業員たちが知人を誘いやすくする工夫が必要です。