あなたにオススメのセミナー
すい臓が「血糖値を下げるホルモン」を過剰に放出
では、どうして血糖値が急に下がるのでしょうか。それにはインスリンというホルモンが関係しています。インスリンは、すい臓から分泌されるホルモンです。
食事をとると血糖値が急に上昇します。すると、すい臓が刺激されてインスリンを分泌します。血糖値スパイクを起こしやすい人のすい臓は、健康な人のすい臓にくらべて過敏です。そのためすい臓が過剰に反応し、インスリンを大量に出してしまいます。そうすると今度は血糖値がストンと下がってしまうのです。そのため食後に眠気が出たり、異常な疲労感が出ます。
この現象は食事中に表われることもあり、食後数時間経って起こることもあり、人によって異なります。一般的には朝食の3時間後(午前10時過ぎ)、昼食の3時間後(午後3〜4時頃)が多いようです。この時間帯は昔からおやつの時間、ティータイムとされてきました。それは低血糖を予防する時間でもあったわけです。
さらに、血糖値が下がると血圧も下がります。脳だけでなく、心臓も動きが悪くなるためで、結果として脳に行く血流も少なくなります。
高齢者では、食後に低血圧を起こすこと(食後性低血圧)が問題になっていました。食後に低血圧発作を起こし、倒れてしまうことがあります。その原因は不明とされてきましたが、食後の血糖値スパイクを考えると十分理解できます。
食後に眠くなるという自覚がある方、特に高齢者の方は、クルマの運転中や歩行中に低血糖発作が起こるとたいへん危険です。食事の後はゆっくり休むようにしてください。