■5月の主要資産の利回りはおおむね低下しました。各国・地域の積極的な財政・金融支援策に加え、米欧での感染拡大がピークを越えたとの見方から経済活動再開への期待が広がり、投資家のリスク選好姿勢が強まりました。
■主要国の国債利回りは、米国、ドイツ、日本、インドが上昇しました。米国は、ワクチンの開発期待や株式・原油相場が堅調に推移したこと、景気回復期待の強まりなどが背景です。豪州は横ばい、メキシコ、インドネシアは低下しました。社債の利回りは、米連邦準備制度理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)による社債などの買い入れが引き続き好感され、2ヵ月連続で低下しました。
■株式市場やリート市場は、リスク選好姿勢の強まりを受けて堅調に推移しました。これに伴い、株式、リートの配当利回りは低下しました。ただ、香港リート、アジア株式(除く日本)の配当利回りは上昇しました。中国全人代で香港の統制を強化する国家安全法制が発表されたことや米中の対立の深刻化懸念が重石となり、価格が下落したためです。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『主要な資産の利回り比較(2020年5月)』を参照)。
(2020年6月10日)
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