3月から「プレマーケティングサービス」を本格展開
M&A(合併・買収)仲介大手のストライクは3月から、買収を検討している企業向けの新たなサービスを始めた。企業が、買収したい企業の業種や規模、地域などを特定して申し込むと、ストライクが電話や面談などで対象となる複数の会社に連絡してM&Aの可能性を探る。
基本料金のほか、売買が成立した場合は別途手数料がかかる。日銀の金融緩和などを背景に急増している企業の買収ニーズに応え、売却を希望する企業とのマッチングをより強化する狙いがある。
新サービスの名称は「プレマーケティングサービス」。これまで一部の顧客企業に対してテスト運用していたが、3月から全企業に対象を広げて本格展開し、100社以上からのサービス申し込みを目指す。
新サービスでより多くの企業がM&Aの機会を得られる
買収を検討する企業が地域や業種、従業員数、売上高の規模などの希望を伝えれば、ストライク側が各種データをもとに、対象となりうる企業のリストを作成。同リストをもとに同社の専門部隊が企業譲渡のニーズを探索し、最終的にはM&Aの成約を目指す。
申し込んだ場合、電話や面談のほか、ストライクが約3万部発行している広報誌、同社のウェブ上のM&Aマッチングサービス「SMART」にも企業買収ニーズを掲載するなどして対象企業を見つける。
長引く超低金利や経営者の高齢化などを背景に企業買収の需要が高まり、日本国内のM&Aの件数は高水準が続いている。
一般に買収を希望する企業は、譲渡を希望する企業の数十倍あるといわれる。通常の仲介業務では、売却を希望する企業のニーズをもとに買収希望企業を探索する形が一般的で、買収したくてもできない企業もあるという。
同社は「新サービスにより、より多くの企業がM&Aの機会を得られるようになる」とみている。
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