前回は、「銘柄乗り換え株式投資法」によって利益を得た成功例を紹介しました。今回は、買った銘柄に「こだわり」や「愛着」を持ちすぎてはいけない理由を見ていきます。

目的は「値上がり益を獲得」であることを忘れずに

企業の概要や業績、事業の将来性、事業環境などを一生懸命研究して、これぞと思った銘柄に投資する。株価が上昇するかどうか、日々チェックし続けるうちに、その銘柄が自分にとって非常に大切な、特別の銘柄に思えてしまうことがあります。

 

通常の買い物で手に入れたもの――たとえば、車や家、洋服などであればそのほうがよいでしょう。一般的な買い物では買ったら後は使うだけですから、愛着を持つことが満足につながります。

 

しかし、株式の場合は違います。株式を買うのは値上がり益を獲得するのが目的です。そのために保有しているのです。理由もなく持ち続けるのは本筋ではありません。

 

買った企業を応援する気持ちを持つこと自体は悪いことではありません。ただ、愛着を持ちすぎると、他の銘柄には目が行かず、自分の保有銘柄が上がるか下がるかそればかりを気にしがちになってしまいます。そうなると、売るべきとき、乗り換えるべきときに、正しい判断ができなくなる可能性があります。

必要なときには「思い切って売却する」ことを徹底する

乗り換えるべきときに乗り換えを怠ると、その後の資産に格差が広がることは、ケーススタディで見たとおりです。

 

あなたが保有していない二千数百銘柄(資金30万円以内で買える銘柄数)には、今まさに上昇の期待が大きく膨らんでいる銘柄がいくつもあるかもしれません。買った銘柄に愛着があっても、必要なときにはスパッと売却することを徹底してください。

 

本当によいと思える銘柄で、今後再び株価上昇の期待があるというのであれば、また買い直せばよいのです。他の買い物では、売ったものとまったく同じものを買い直すことはないでしょう。

 

でも、株なら可能です。「この銘柄は、業績もよく将来性もありそうだけれど、今はそれほど期待できる材料がない」というなら、一度売って、機を見て再び買い直すことができるのです。

 

あなたが、株を買ういちばんの理由は資産を増やすためです。その目的をどうか見失わないでください。

本連載は、2016年2月1日刊行の書籍『資金30万円を巨額資産に大化けさせる銘柄「乗り換え」株式投資法』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。本書のケーススタディと本文で取り上げた銘柄の売買タイミングは、すべて「ライジングブル投資顧問」で提供している売買サポートの一例です。売買タイミングは、各コースで異なります。投資はご自分の判断で行ってください。本書を利用したことによるいかなる損害などについても、著者および幻冬舎グループはその責を負いません。

資金30万円を 巨額資産に大化けさせる 銘柄「乗り換え」株式投資法

資金30万円を 巨額資産に大化けさせる 銘柄「乗り換え」株式投資法

藤村 哲也

幻冬舎メディアコンサルティング

給料がなかなか上がらない、預貯金をコツコツ貯めてもほとんど増えない――。資産運用の難しい時代です。 株式投資は、実は資産を安定的に大きく増やせる“堅実”な運用術です。安定運用のコツはただひとつ。上手に銘柄を「乗…

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