前回は、レインズ、アットホームといった不動産業界内の「流通システム」について説明しました。今回は、不動産会社にはどのような種類があるのかを見ていきます。

不動産会社という世界は「千差万別」

今回は、不動産会社にはどのような種類があるのかについて、お話ししたいと思います。

 

不動産会社とは、厳密にいえば、「宅建業の免許を持って営業を行っている会社および個人」ということになります。ちなみに不動産会社は、筆者の会社のある埼玉県内だけでも約7000社、日本全国で約13万社あるといわれています。

 

13万社の不動産会社といっても、そこにはさまざまな種類の会社があります。飲食業界がファミリーレストランから寿司屋、イタリアン、ステーキ等々、そしてそれぞれが、高級店や低価格店等に細分化されているように、不動産会社の世界もそれこそ千差万別です。

約13万社のうち9割以上の不動産会社が「何でも屋」

店舗の窓に物件情報が書かれた紙を貼り出している一般的な街の不動産会社は、狭い地域内で事業を展開している、いわゆる「何でも屋」です。業務内容としては、賃貸、売買、売買仲介、賃貸管理と何でもやり、取り扱う商品も、土地、戸建て、収益用不動産、倉庫、店舗と、それこそ何でも取り扱います。

 

定量的なデータはありませんが、全国13万社のうち、9割以上の不動産会社がこのタイプではないかと考えられ、不動産会社というと、まずこういったタイプを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

 

一方で、専門分野に特化した事業を行っている不動産会社もあります。

 

三井不動産や三菱地所、住友不動産といった大手の総合不動産会社やその子会社(三井のリハウスや住友不動産販売等が有名)、建売に特化した建売会社、住宅の賃貸仲介に特化した会社、オフィスビルの賃貸仲介に特化した会社、底地の売買に特化した会社などです。そのなかで、本連載のテーマでもある、収益用不動産を専門に扱う会社も、近年、数多く登場してきています。

本連載は、2012年6月27日刊行の書籍『年収1000万円から始める「アパート事業」による資産形成入門 [改訂版] 』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。
本書は情報の提供及び学習を主な目的としたものであり、著者独自の調査に基づいて執筆されています。実際の投資の成功を保証するものではなく、本書を用いた運用は必ずご自身の責任と判断によって行ってください。本書の内容に関して運用した結果については、著者及び幻冬舎グループはいかなる責任も負いかねます。

年収1000万円から始める  「アパート事業」による 資産形成入門

年収1000万円から始める 「アパート事業」による 資産形成入門

大谷 義武

幻冬舎メディアコンサルティング

大企業でも倒産する現在、自分の身は自分で守るべく、副収入としての投資を考える人が増えています。 そんななか、アパート事業による資産形成の火付け役となった本書が、改訂版としてパワーアップいたしました。不動産会社の…

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