世界の金融は「ドル」が基盤です。本連載は、ロサンゼルス在住の元バンカーである金井規雄氏の新刊で、2015年10月に刊行された『ドル資産を持て!』(週刊住宅新聞社)の中から一部を抜粋し、ドル資産の具体的な築き方などをご紹介します。

ドル紙幣を発行している「FRB」は一私企業!?

各国の金融政策などを司り、その国のお金・お札である銀行券を発行するのは、国の中央銀行です。日本では、日本銀行、日銀ですね。

 

では、基軸通貨のドルは、アメリカの中央銀行が取り仕切っているはずですが、アメリカには中央銀行はありません。アメリカの金融政策を決定し、銀行券にあたるドル紙幣を発行しているのは、FRBアメリカ連邦準備制度理事会です。

 

よくニュースで、「中央銀行にあたるFRBは、・・・」と耳にします。つまり、FRBは中央銀行ではなく、一私企業なのです。アメリカ・ドルを世界の基軸通貨にすることなどを決定したブレトン・ウッズ会議で、FRBが世界の金融政策をコントロールすることになります。

アメリカではもともと個々の銀行が銀行券を発行

そもそもFRBはいつ、誰によって、どうやって設立されたのか? もともとアメリカでは、「第一合衆国銀行」や「第二合衆国銀行」のような試みがあったようですが成立せず、中央銀行ではなく、個々の銀行が銀行券である紙幣を発行していました。

 

1907年に恐慌が起こって、中央銀行設立の重要性がにわかに高まりますが、当時世の中では中央銀行が設立されるとコントロールされるという危惧があったこともあり、「中央」という名称は避けて、「Federal Reserve System」という名前が選ばれたようです。

 

外部者には、「Federal=連邦」という言葉を使うことで公的な印象を与えました。しかし、中身はすべて私的金融機関が所有していた(いる)のです。ワシントンDCにある「Federal Reserve Board」のもと、全米に12の連邦準備銀行(Federal Reserve Bank)を統括する「FederalReserve System」を構築します。

 

【FRBの仕組み】

投資は、自己責任で行うものです。
本書の情報をもとにした投資行動により、仮に損失や遺失利益が生じたとしても、著者、発行人、発行所はいかなる責任も負いません。
投資決定はあくまでご自分の判断でなさるようお願い致します。

ドル資産を持て!

ドル資産を持て!

金井 規雄

週刊住宅新聞社

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