ビジネスに限らず、あらゆる方面で目標を達成するためには、日々の自分の行動や思考を見直し、変えていくことが重要になります。本記事では、株式会社NEO SHAKE HANDS代表取締役社長・清水久氏、株式会社KEY OF LIFE代表取締役社長・須崎雄介氏の共著書、『挑戦と成長を諦めたくない人の目標達成術』(合同フォレスト)から一部を抜粋・編集し、「目標を達成する人」になるための心身両面における具体的なスキルアップ術を紹介します。今回は、「前向きなふりをする」ことの重要性等について見ていきます。

「前向きなふりをする」とは、具体的に何をするのか?

温かい人を目指すに当たって、まずは「前向きなふりをする」ことから始めましょう。どんな人であれ、落ち込んだりやる気をなくしたりしてしまうことはあります。

 

私も計画がうまく運ばなかったり体調を崩したりして、気だるさが消えず前向きな気持ちになかなかなれないまま仕事に向かうことがあります。そういうときには、無理やりにでも前向きになるしかありません。

 

では、前向きなふりをするとは、具体的に何を実践すればいいのか。それはすごく簡単で、誰でも今すぐできます。

 

日常の中にあるものすべてに感謝する。

 

これだけでいいのです。私たちはいつも自分にないものに憧れる傾向にあり、今ある生活に不満を抱きがちです。しかし、よくよく今の暮らしを見渡してみれば、戦争や犯罪などの危機にさらされることなく平和に暮らせていますし、食べ物に困ることはそうそうありませんし、いざというとき助けてくれる仲間や家族や組織の中で生きています。

 

今ある環境に感謝する。これを行うだけで、落ち込み傾向で曇りがちだった気分にパッと晴れ間がのぞくでしょう。感謝の気持ちで明るく日々を送れば、周りにも光を照らせる人になれます。すなわち、安心感を与えられる「温かい人」となれるのです。

一流はどんな心身状態であっても安定して成績を出す

精神論から入りましたが、ここからが大事な本題です。なぜ落ち込んでいるときも前向きなふりをしなければいけないのか。目標達成に後ろ向きな姿勢は不要だからです。つまずくたびに立ち止まって落ち込んでいたら、いつまでたっても目標には届きません。どんな体調であれ、どんな心理状況であれ、自分の出せる最高のパフォーマンスを常に発揮できるようにすることが、目標達成のために必要となるスタンスです。

 

子ども向け番組に出ている子役たち、ステージやテレビで奮闘するアイドル。彼ら若い人たちを見るにつけ、私は彼らのプロ意識に「すごいなあ」と感心させられっぱなしです。若い頃はやりたいことがたくさんあるし、わがままの1つも言いたいでしょうし、プライベートな理由で落ち込むこともあるでしょう。

 

複雑な感情を抱きながら、自らの青春を犠牲にして、芸能人としての責任を持って活動を続けているはずです。楽しく仕事に望める日のほうが多いでしょうが、そうではない気分の日もきっとあるでしょう。

 

それでも彼らは文句を言わず、ファンの人たちに向け笑顔を振りまいています。自身の感情に左右されず、その瞬間瞬間を大切にし、最高のパフォーマンスを披露するのです。

 

スポーツの分野においても、一流とそうでない選手の差はブレのなさだと言われています。どんな心身状態であっても安定して成績を出せる人こそが、真の一流プレイヤーということです。

 

彼らを見習い、私たちも毎日を明るく、どんなにつらいときも前向きなふりをして進んでいくことが、着実な目標達成への礎となってくれます

 

そのためにも、今あるすべてに感謝をしましょう。

 

何もする気が起きない日もあるでしょう。つらい悲しいことがあって、やけになってしまいそうな日もあるでしょう。そういう日もまずは感謝からスタートして、心の深くにある前向きな自分を呼び起こしてください。

 

「支援者」なくして目標達成などなし得ない

誰しも自分がかわいいものですが、度が過ぎると自分本位な考え方に偏ってしまい、利己主義に走ってしまいます。言うまでもないことですが、自分の利益ばかり求めると最終的に身を滅ぼします。過去のさまざまな歴史やニュースを通して伝えられていることですし、子どもの頃に読んだ童話や絵本でも扱われているテーマです。

 

それでもなお、私たちは自分の利益に目が行きがちになってしまいます。自分が得られることを主体にして考え行動してしまうのです。

 

そのたびに、意識して修正する必要があります。自分本位になり過ぎてはいけないと。

 

自分の利益ばかり求めると、周りへの配慮が欠けてしまい、どんどん人が離れていってしまいます。「また会いたい」と思われる人からもかけ離れ、温かい人など夢のまた夢です。

 

支援者や応援者がいなくなり孤立無援になると、目標達成への道のりは途方もなく長くなってしまいます。支援者なくして目標達成などなし得ないのです

 

マラソンでは街頭に応援者がいて、声援を送ります。ランナーは苦しくなったとき、彼らの声援によって救われ、限界以上の力を引き出すことができるのです。支援してくれる人がいることで、私たちは強くなれます。弱っているときは、彼らが手を差し伸べてくれることで、窮地を脱することもできるのです。

 

だから決して自分本位にならず、周りへの配慮を十分に意識した行動選択をしていくべきです。

「認められたい、『いいね』されたい」という承認欲求

支援者がいることでなぜ強くなれるのか。この点をもう少し掘り下げておきましょう。私たちは常に根底に、「認められたい」という承認欲求を持っています。

 

この承認欲求というのはなかなか欲張りなやつで、より多くの人に認められるほど多幸感をもたらすとされています。1人より2人、2人より5人、10人、もっともっとたくさんの人に認められたい。

 

TwitterやInstagramといったSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)が隆盛を極めているのも、多くの個人の「認められたい、『いいね』されたい」という承認欲求が一役買っているとされています。

 

認めてくれる人数が増えれば増えるほど、承認欲求が満たされ、自己肯定感が高まります。

 

自己肯定感が高まることで、自信に満ちあふれ、いろいろなことに積極的に取り組む姿勢が生まれ、必然と目標達成の成功率が高まるわけです。街頭の声援が大きいほどランナーにエネルギーが届き、ゴールへの執念をより燃え上がらせることができるのと同じ理屈です。

 

さらに、自信を持って前進を続ける人の周りには、自然と支援者が集まってきます。相乗効果が生まれ、より一層目標を引き寄せることができるのです。

「承認欲求」を満たして支援者を増やすには?

とはいえ、承認欲求の赴くままに行動していっても支援者は増えません。それはなりふり構わない、周りへの配慮が欠けた、自分本位に走ったやり方になりがちだからです。では、自分本位にならないようにしながら、承認欲求を満たして支援者を増やすには、具体的にどう行動すればいいのでしょうか。

 

それは、先に自分の価値を提供することです

 

価値といっても物質的なものである必要はなく、「なんだか一緒にいるとホッとするな」といった精神的な効能を相手に与えるだけでもいいのです。本連載のテーマである温かい人であれば、自然と周囲に価値を与えることができているはずです。

 

簡単な手助け、お手伝いでも構いません。先に何かを求めるのではなく、こちらが先に「何かしてあげられることはないか」と考え行動することを意識しましょう

 

これらにプラスして、自分の持っている技術や得意とする専門分野をアピールできれば最高です。もし今現在アピールできる技術や実績がなくても、「将来が楽しみだな」「楽しそうなことをやってくれそうだな」と思ってもらえるよう、自身の持っている未来のビジョンや夢、目標をはっきり相手と共有できるように準備しておきましょう。彼らはきっとあなたの心強いファンとなってくれるはずです。

挑戦と成長を諦めたくない人の目標達成術

挑戦と成長を諦めたくない人の目標達成術

清水 久 須崎 雄介

合同フォレスト

目標の見つけ方と達成方法を、メンタルとロジック両面からアプローチ!必読!起業・副業を志す方、伸び悩むビジネスマン、自分を変えたい方、人生の見える化と目標の習慣化で結果を出す!

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