ビジネスに限らず、あらゆる方面で目標を達成するためには、日々の自分の行動や思考を見直し、変えていくことが重要になります。本記事では、株式会社NEO SHAKE HANDS代表取締役社長・清水久氏、株式会社KEY OF LIFE代表取締役社長・須崎雄介氏の共著書、『挑戦と成長を諦めたくない人の目標達成術』(合同フォレスト)から一部を抜粋・編集し、「目標を達成する人」になるための心身両面における具体的なスキルアップ術を紹介します。今回は、感情を抑えず「爆発させる」機会の重要性等について見ていきます。

定期的に感情を「爆発」させる機会が必要なワケ

大人になっていくにつれて、私たちは感情を思いきりぶつける機会が減っていくものです。

 

若い頃なら、部活動に熱中しているときや、文化祭や体育祭に励んでいるとき、友達とゲームやカラオケで遊んでいるときなど、思いきり感情をぶつける対象がいくつもありました。しかし大人になるとまったく逆の状況となり、感情を抑えて気持ちを制御し、我慢しながら日々を送ることがマナーのような社会へと放り出されます。

 

これが精神的なストレスとして、私たちへ大きくのしかかる可能性は大いにあります。「我慢の連続」という負のスパイラルにはまり、絶え間なくストレスを受け続けると、抑えきれないくらい感情が膨らんで、ある時「バンッ!」と爆発してしまい、心を病んでしまったり、犯罪に手を染めてしまったりする人が出るケースも現実として発生しています。

 

不穏な切り出し方になりましたが、要するに私たちは定期的に感情を爆発させる機会が必要だということです。

 

感情を爆発させるというのは、なりふり構わず自暴自棄な行動を起こすという意味ではなく、「自分らしさを最も出せる時間を作る」ということです。しかし、ここでさらなる問題が出てきます。私たちは「どんな瞬間が最も自分らしいのか」ということを忘れがちだということです。

「こんな上司にはなりたくないなあ」

かつて営業マンとして会社の一員として働いていた頃、属していた部署にものすごく嫌いな上司がいました。

 

重箱の隅をつついてくるような、ちょっとでも気に食わないことがあると「口撃」してくる、一言で言えば面倒な上司です。たとえ99%うまくできていても、残りの1%についてネチネチと文句を言ってくる、私にとって憧れの真逆をいく人でした。

 

「こんな上司にはなりたくないなあ」

 

叱られているときは、必死に我慢して感情を押し殺しながら、そんなことをよく考えていたものです。少なくとも仕事上は、彼のことが大大大嫌いだったのです。しかしあるとき、ちょっとだけ見方を変えることを試しました。

 

「この人自身は、自分が嫌なことをやっているという自覚はないのかもしれない。良かれと思って、私のことを叱っているのかもしれない。もっと腹を割って話し合えば、この人からも何かしら得られるものがあるかもしれない」

 

これまで彼に対して抱いてきた否定的な思いを、一度肯定的(ポジティブ)に見直してみたのです。「かもしれない」だらけでしたが、ポジティブにとらえることで、私の明るい将来のために彼が存在してくれている気が、何となくですが湧いてきました。

 

そして、一度この押し殺していた感情を彼にぶつけて、話し合ってみたいと思うようになりました。思い付いたらすぐ行動がモットーの私は、すぐに上司に声を掛けました。

 

「よろしければサシで飲みましょう!」

 

嫌いな人や苦手な人と2人で過ごす時間というのは、明らかに居心地の悪い時間です。最初はややネガティブというか、「結局何も前進しなかったらどうしよう」という不安も拭えませんでした。

 

「いつもありがとうございます」

 

否定的な気持ちに傾くのをグッとこらえ、「腹を割って、感情を思いきりさらけ出して正面から話そう」と覚悟を決めながら、上司のコップへビールを注ぎました。アルコールが入っていくうち、みるみる状況は変わっていきました。曇りがちで不透明だった私たちの距離が、パッと明るくなって近づいていったのを感じたのです。

 

嫌いだったはずの上司ですが、お酒を飲んで話すと意外なかわいさや人間味が見えてきて、魅力的な人だということに気付くことができました。次第に「この人は良い人だ」と思えてきて、否定的な気持ちはどこかへと吹き飛んでいたのです。

 

この日以降、仕事のときに怒られても、私は不思議と嫌な気分にはならなくなりました。狭くなっていた私の心が広くなったのか、はたまた上司が私に歩み寄り控えめに叱ってくれるようになったのかは分かりませんが、上司との信頼関係ができ、気持ちを我慢することはなくなったのです。

 

悪い部分だけを見るのではなく、良い部分を発見するのも大事なんだ。そう思える出来事でした。

 

嫌いな人や苦手な人がいても、悪い部分ばかり見て距離を置くのではなく、良さを発見するためにあえて近づいてみるのも、解決の糸口になるという教訓です。同時に、感情を押し殺してストレスを溜めるのではなく、相手に感情をぶつけて話して本当に良かったとも感じました。人と話すことが大好きな私にとって、自分の感情を抑えて叱られるのは最大の苦痛です。腹を割って話をすることが、私にとって最も自分らしい時間でした。

 

ここで私が伝えたいポイントは2つあります。感情を爆発させる機会を作ることと、否定的な人間になり過ぎないことです。

 

とくに自分に対して否定的(ネガティブ)になり過ぎている人は注意が必要です。自分を否定する癖がある人は、過去の人生で承認欲求の満たされる回数が少なかった人といえます。本連載で紹介しているアイデアを実践して、周りから認めてもらう機会を増やし、早めに否定人間を脱してください。

 

加えて、感情を抑えず、爆発させる機会をできるだけ作っていきましょう。

 

「1人カラオケ」は伸び悩む現状を打破する⁉

私がコンサルしたBさんは、感情を抑えていたばかりに目標達成ができないでいました。Bさんは非常に優秀な個人事業主ですが、実践されている事業は伸び悩んでいました。ノウハウが確立されているのに、なかなか軌道に乗らず結果が出ませんでした。

 

Bさんが、成果の出ない自分に対してネガティブ過ぎることが、拍車を掛けて事態を悪い方向へと向かわせていたのです。カウンセリングを続けていくうちに、Bさんは学生時代に音楽をやっていて、歌ったり楽器を演奏したりすることが大好きだと分かりました。

 

そこで私は次のような提案をしてみました。

 

「1人カラオケでも行って、思いきり歌ってみてはいかがでしょうか」

 

最近では、繁華街で1人カラオケ専門店の看板をよく見掛けるようになりました。私も気晴らしに、空いた時間でフラッと立ち寄って熱唱し、リフレッシュすることがあります。音楽好きのBさんなら、なおさらカラオケが現状打破につながるいい手立てではないかと思いました。

 

結果が出なくて焦っているBさんとしては、「事業が順調にいってないときにカラオケなんて」という思いもあったでしょう。しかし私のアドバイスを素直に受け止め、早速1人カラオケへ行き、大好きな音楽に感情をぶつけたのです。結果として、Bさんの中から否定的な気持ちが抜け、確たる自信と前向きな気持ちが生まれてきました。

 

Bさんは事業がうまくいかないことで気持ちも行動も負のスパイラルに陥り、自分をネガティブにとらえる否定人間になっていました。しかし歌を通して、積み上げてきた自分の良さに気付くことができたのです。

 

初めは上手に歌えなかった。しかし練習を重ねるうちに少しずつ上達して、今では人並み以上の技術を得ている。今の事業も同じで、初めてだからうまくいかなくて当たり前。音楽を頑張っていた頃の経験を生かせば、きっとうまくいくはず。

 

そのように思考を切り換え、その場で足踏みしていた自分を見直し、自信を持って前へ進むとともに、気持ちが沈みかけたときは1人カラオケへ通うことを決意したのです。結果を急ぎ過ぎたり、周りを気にし過ぎたりといった、悪い感情で塗り固められた自分に気付くとともに、自分の本来の良さに気付けたことが、Bさんにとって大きな財産となったことでしょう。

 

ビジネスと1人カラオケという、まったく別の事象ですが、根底ではつながっています。かつての成功体験を引き出すことで、新しい目標に対して臆することなく、「絶対達成できるんだ」という自信を持って臨むことができるのです。

 

すごく熱中したこと、大好きなこと、歓喜した瞬間というものを、今の仕事に置き換えることができれば、それが何万馬力ものエンジンとなり、莫大な推進力をもたらしてくれます。

 

感情を爆発させることと、否定人間を脱することが、目標達成への近道です。

挑戦と成長を諦めたくない人の目標達成術

挑戦と成長を諦めたくない人の目標達成術

清水 久 須崎 雄介

合同フォレスト

目標の見つけ方と達成方法を、メンタルとロジック両面からアプローチ!必読!起業・副業を志す方、伸び悩むビジネスマン、自分を変えたい方、人生の見える化と目標の習慣化で結果を出す!

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