■米中貿易協議は、対中関税引き上げが発動される15日より前に閣僚級協議が行われる予定となっており、その動向が注目されます。ハイレベルの対面交渉は7月下旬以来、約2カ月ぶりで、合意に向けた進展が期待されていますが、協議再開となっても今後の展開は予断を許さないものと見られます。
■米国では29-30日に行われる連邦公開市場委員会(FOMC)が注目されます。9月のFOMCメンバーの政策金利見通しでは見方が分かれており、10月の声明でどのような姿勢が示されるのか関心が集まっています。弊社では10月に0.25%の追加利下げが実施されたのち一旦打ち止めになると予想しています。
■欧州では10月末に期限の迫った英国の欧州連合(EU)離脱問題が注目されます。9月に入りジョンソン英首相、北アイルランドの民主統一党(DUP)、EUが相互に柔軟な姿勢を示したため、「合意なき離脱」の可能性は残るものの、足元では「離脱延期」よりも「合意ある離脱」の可能性が高まっています。
■日本は1日から消費税が引き上げられます。中小小売店のキャッシュレス対応の遅れなどが指摘される中、消費への影響が不安視されています。政府の追加経済対策が期待されます。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『米中貿易協議と米金融緩和の行方に注目』を参照)。
(2019年9月25日)
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