こどもが「いけないこと」をしたとき、効果的な注意の仕方は?

汚いことばを使う、ところかまわず走りまわる、「ごめんなさい」が言えない…。こんなお子さんの行動に頭を悩ませるおかあさんは多いでしょう。ここでは、お子さんの困ったふるまいへの対応策を解説します。本記事は、『自分で考えて動ける子になるモンテッソーリの育て方』(実務教育出版社)から一部を抜粋し、「こどもは適切な時期に適切な環境が与えられれば、自分の力で成長できる」とする、モンテッソーリ教育に基づいた子育てのヒントを紹介します。

汚い言葉には「それはどういう意味?」と聴き返す

 Q1  汚いことばを使うとき

 

 A1  ことばの「意味」を聴いてみよう

 

お子さんが3~4歳くらいになると、「どこでこんなことばを覚えたのかな?」と、親として頭を悩ませられることば使いが増えることがあります。ただ、それは成長するうえでの通過点です。

 

もし、お子さんが汚いことばを使ってきたら「それはどういう意味?」と聴き返してみましょう。そうすると、こどもはたいてい「わからない」と答えます。そして、「意味のわからないことばを使うのはやめたほうがいいね」と話します。

 

うまく説明できないことばは、おともだち同士では使ってもいいけれども、たとえば親や、目上の方に対して使うものではないと伝えます。

 

こどもと、きれいなことば、汚いことばを使う場所・相手を話し合うことも、大切な家庭教育の1つだと思います。

 

ちなみに、0~3歳の時期には、こどもが「はなすのはたのしいんだ」と家庭で実感できる体験が必要です。こどもはなんでも話したいのです。ですから、意味なく話すいろいろなことを「そうなの?」と言って、ただただ聴いてあげましょう。

 

その子が「おとなに、はなしてもいい。たのしい」と思う土台づくりは大切です。そのうえで、ことばの使い方を伝えるようにするのがよいかもしれませんね。

注意するときは「一貫性」をもって

 Q2  やたらと走り回るとき

 

 A2  「走らないで」より「歩きます」と伝えよう

 

お子さんがどこでも走り回りたがるときには、どうしたらよいでしょうか。まず、公共施設や、電車やバスなどの公共交通機関には、走っていい場所と走っていけない場所があることを理解してもらいましょう。ただし、「走らないで」と否定的な言い方ではなく、「ここでは歩きます」と肯定的な言い方をします。

 

何をすればいいのかわかるように話すことで、お子さんも行動しやすくなります。

 

こどものときから、TPO(時と場所と場合)に合わせた行動があることを、経験を通して学べるといいですね。

 

たとえできなくても、「こういうときはこうしなければいけない」と知っていることは、大きくなってから社会のルールを理解するためにも重要です。

 

「ここは走らない場所だから歩きます。走りたいなら公園に行って走ろうね」と、日常のシーンで、していいこと・していけないことを整理してあげましょう。

 

社会のマナーを教えるために、電車に乗るのもいいと思います。ホームの端を歩かないこと、乗っている人が先に降りてから自分が乗ること、席が空いていなければ立っていなくてはいけないことなど、実際に体験して学べる社会のマナーがたくさんあります。美術館や博物館で、「走らない」「大きな声でしゃべらない」というマナーを伝えるのも大事ですね。

 

注意するときには一貫性が必要です。「今日はいいけど、明日はダメ」ということでは、こどもは混乱してしまいます。ですから、「今日はダメだったら、明日もダメ」と、首尾一貫した態度を取るようにしましょう。

大人はこどものお手本、こどもは親の姿を見て学ぶ

 Q3  「ごめんなさい」「おはよう」「ありがとう」を言えないとき

 

 A3  お子さんの前で親がお手本を見せよう

 

「ありがとう」「ごめんなさい」「おはようございます」などのことばは、親がお手本を見せることが一番よい方法です。

 

ですから、親も何か間違ったことをしたら、こどもに「ごめんね」と言うようにしましょう。「ごめんね。おかあさんが間違っていたよ」と伝えることで、こどもも謝ることを覚えます。まずは私たち親の行動からですね。

 

あるご家庭の話です。いつも「ありがとう」と言ってくれる、本当に素敵なお子さんがいました。それも、「○○ちゃん」と相手の名前を呼んでから、「ありがとう」と言うのです。

 

おかあさんに「ご家庭でどんなふうにされているのですか?」と伺ったところ、夫婦といえども朝は必ず「おはよう」、夫が何かしてくれたら「ありがとう」と、それだけは努力していると、おっしゃっていましたね。

 

こどもは親の姿を見て学ぶことを改めて実感したお話でした。大人はこどものお手本なのです。

 

イラスト:hashigo
イラスト:hashigo

 

 

上谷 君枝

モンテッソーリ 久我山子どもの家 園長

 

石田 登喜恵

モンテッソーリ 久我山子どもの家 教師


モンテッソーリ 久我山こどもの家 園長

1985年に東京国際モンテッソーリ教師トレーニングセンターにて、3-6歳モンテッソーリ国際教師資格(ディプロマ)を取得。88年に「自然の中でのモンテッソーリ教育 高尾こどもの家」を開園。

現在は久我山こどもの家を運営。33年間、モンテッソーリ教師として、お子さんがよりよい人生できるよう両親のサポートする。

また、カンボジア西部バンテイメンチェイ州で小学校作りに参加するなど、活動の場を広げている。

著者紹介

モンテッソーリ 久我山こどもの家 教師

「モンテッソーリ 善福治子どもの家」に通い、モンテッソーリ教育に出会う。共立女子短大卒業後、イギリスに留学。帰国後自らの根幹であるモンテッソーリ教育を学ぶために、東京国際モンテッソーリ教師トレーニングセンターにて、3-6歳モンテッソーリ国際教育資格を取得。

横浜、上海の「美しが丘子どもの家」で勤務した後、高尾子どもの家に勤務。0-3歳の乳幼児期の重要性を痛感し、アメリカデンバーAMIモンテッソーリ乳児アシスタントコースにて0-3歳モンテッソーリ国際教育資格を取得。06年、久我山子どもの家インファントクラスを創設し、現在に至る。

著者紹介

連載自分で考えて動ける子になる!モンテッソーリの育て方

0~6歳 すぐ手助けするより、じっくり見守る 自分で考えて動ける子になる モンテッソーリの育て方

0~6歳 すぐ手助けするより、じっくり見守る 自分で考えて動ける子になる モンテッソーリの育て方

上谷 君枝,石田 登喜恵

実務教育出版

モンテッソーリ教育とは、“こどものポテンシャルを大きく引き出す”として、いまの最も注目されている教育法の1つ。 ・自分で順序立ててものを考えることができる ・状況の読み取りが早く、臨機応変に対処することができ…

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