手書きボードを活用して「あたたかみ」などをアピール
本連載の第4回でご紹介した店舗作りに加え、ちょっとした工夫で「おしゃれ感」や「親しみやすさ」を演出することもできます。
【のぼり】
のぼりと聞くと、古風なイメージを持つ人が多いかもしれません。たしかに古典的な集客方法ではありますが、現代においても「にぎやかし効果」は絶大です。比較的低予算で実行できるという魅力もあります。ただし、昔ながらの「大売出し」といったデザインはNGです。のぼり設置の目的は、「ここにコインランドリーがあること」と「若い女性でも入りやすいハイセンスなお店であること」を広く認知してもらうことにあります。色づかいやフォントにこだわったのぼりを利用しなければなりません。
【のぼりのデザイン例】
【ウェルカムボード】
街のおしゃれなレストランの店頭などに置かれることの多いウェルカムボード。当日のお勧め料理などを書く自立式の看板です。単に、紙に手書きのメッセージを壁に貼るよりも、ボードに書くだけでセンスがよく見える効果があります。
書く内容としては、春先であれば「花粉対策にコインランドリーを」、寒くなる前なら「布団を洗いましょう」といった季節ごとのメッセージなどです。書き換えが自由な黒板に手書きでお勧めを記載すれば、オーナーの「心遣い」や「あたたかみ」もアピールすることができます。
女性向けの雑誌や装飾品でターゲットを明確化
【雑誌】
コインランドリーに来たユーザーは、洗濯から乾燥まで行った場合、1時間前後は居続けることになります。この時間をより快適なものにするために、雑誌などの読み物は非常に有効です。
その際、注意しなければならないのはジャンルです。男性向け週刊誌やスポーツ新聞ではなく、ちょっとハイクラスな30代、40代女性をターゲットとした月刊誌を揃えましょう。できれば女性誌で統一するのが理想です。そうすれば「私たちだけをもてなしてくれている」という優越感を持ってもらうことにもつながります。
【装飾品】
ハイセンスな店舗に、花や人形などの装飾品を加えれば、お店の価値はますます上がります。女性はこのような細かいところをチェックしているものです。「ここまで手をかけている」といった好印象を抱かせることができれば、確実にリピートにつながります。
こうした「一工夫」は、いずれも華美になりすぎないように注意が必要です。店舗デザインはオーナーの個性が発揮される部分ではありますが、あくまで「集客」を目的に据えて、シンプルな演出を行う必要があります。なかには、「うちは田舎だからそこまでハイセンスな店舗は必要ない」というオーナーもいますが、これは大きな誤解です。田舎だからこそハイセンスが引き立ち、話題を集めて集客につなげることができるのです。