東京ワンルームマンションへの「リノベーション」は、出資額に対し10%を超える費用対効果を生むケースが多くあり、投資家にとって大きな魅力となっています。本連載は、リズム株式会社アセットソリューション事業部長の寺内直哉氏の著書、『東京1Rマンションオーナー必読! リノベーション投資入門』(総合法令出版)のなかから一部を抜粋し、リノベーションの基本的な考え方や、投資としてのリノベーションの可能性について考えていきます。

「リフォーム」と「リノベーション」の明確な違い

 リフォームとリノベーション 

 

みなさんの中には、リノベーションの概念をしっかりと理解されている方もいれば、そうでない方もいると思います。言葉としては聞いたことがあるものの、具体的なイメージが湧かない、またはリフォームと何がどう違うのか、今ひとつはっきりしない、という方もいるかもしれません。

 

一般的に、リノベーションは、以下のように定義されています。

 

建物に新たな付加価値を与えることを目的に、大規模な設備更新や間取りの変更などを伴う工事を行うこと

 

一方で、リフォームとは、以下のようなものとされています。

 

建物を新築時の状態に近づける、または、賃貸付けに支障が出ない状態に戻すことを目的に、補修または修繕工事を行うこと

 

わかりやすくまとめると、リノベーションは「新たな付加価値を持った居住空間を創り出すこと」であり、リフォームは「居住空間を元に近い状態に戻すこと」になります。

 

 建物と設備類の耐用年数には差がある 

 

建物は、構造によって法定耐用年数が異なることは、多くの方がご存知だと思います。た

 

とえば、木造アパートであれば22年、区分マンションの構造である鉄筋コンクリート造(RC)では47年、といった具合です。ただし、法定耐用年数はあくまで会計処理上の耐用年数であり、維持管理がきちんとされていれば、実際は、この年数以上に使用できるケースがほとんどです。

 

それに対し、建物に付帯している設備の耐用年数は、建物よりずっと短くなります。

 

国土交通省が賃貸オーナー向けに出している『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン』によると、概ね5~15年くらいで価値がゼロになるものが多くあります。

 

故障や破損が起きなければ、耐用年数より長く使える設備もありますが、メーカーの部品供給が終了したために、メンテナンスができないというケースもあり得ます。

 

つまり、耐用年数は設備の方が短いため、設備は建物の一生を通じて何度か更新する必要があると言えるのです。

リノベーションで「不動産の競争力」を回復させる

 リノベーションによるバリューアップとは? 

 

物件の内装や設備は新築から年月が経つにつれ、劣化や損耗など、その価値は徐々に下がっていきます。その間にも、最新の設備やデザインを採用した新築物件が供給され、入居者が物件に求めるハードルも上がり続けます。

 

オーナーが何も手を打たずにいると、いずれ物件自体の競争力が低下して空室が埋まりにくくなったり、家賃を下げざるを得ないなど、物件の”稼ぐ力”が低下していきます。

 

この場合、物件の競争力をこれ以上落とさないよう、退去後のリフォームなどで定期的に原状回復を図ったり、あるいはリノベーションによって競争力を大幅に上げたりすることが求められます。

 

このように、設備や内装の性能を回復したり、向上させることで、物件そのものの価値や寿命を延ばすことを、物件の「ライフサイクルマネジメント」と呼びます。

 

図表を見てください。

 

[図表]物件のライフサイクルマネジメント

 

新築から年数が経つにつれ、物件が持つ機能や競争力は衰えて、市場価値は放物線状に下がっていきますが、定期的にリフォームすることで、ある程度の機能回復が可能になります。しかし、リフォームはあくまで「元に近い状態に戻す」工事であるため、新築当時の機能まで回復したとしても、築年数による物件そのものの市場価値の陳腐化は避けられません。

 

そこで、一定のタイミングにおいて大がかりなリノベーションを施すことで、最新の物件と対等以上に渡り合える物件に鍛え上げる(バリューアップする)必要があるのです。

 

また、リノベーションで入居者へ提供する居住空間のクオリティを大幅に引き上げることで、以前より高い家賃を得ることも可能になります。

 

<POINT>

●リノベーションとは、新たな付加価値を持った居住空間を創り出すこと。

●物件の市場価値は時間とともに低下し、“稼ぐ力”が低下してくる。

●物件にリノベーションを施すことで、バリューアップを図ることができる。

 

 

寺内 直哉

リズム株式会社 アセットソリューション事業部長

 

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