前回は、民泊というビジネスモデルが急成長する要因となった「外国人観光客」の増加数について説明しました。今回は、現在の日本の「宿泊施設」が抱える問題点について見ていきます。
目標とされる訪日外国人2000万人の受け皿がない!?
訪日外国人は順調に増えていますが、問題は受け皿となる宿泊施設の不足です。現状でも宿泊施設の供給が不足気味で、外国人観光客を十分には受け入れきれていません。
祝祭日や行楽シーズンなどになると、どこもホテルは予約でいっぱいです。そもそも我々日本人が国内旅行でホテルに泊まりたいと思っても、予約が取れないことが往々にしてあるくらいです。
政府主導で規制緩和がされるほど重要視されている民泊
東京に限って言えば、2014年の1年間のビジネスホテル、シティホテルの客室稼働率は80%以上でした。延べ宿泊者数は5426万人で、そのうち外国人宿泊者数は1320万人。つまり、4分の1が訪日外国人によって占められている計算です。東京近郊の神奈川、千葉、埼玉のビジネスホテル、シティホテルの客室稼働率も軒並み70%台後半となっています。
このような状態では、近い将来、2000万人もの訪日外国人を受け入れることが可能かどうかは疑わしいものです。だからこそ今、政府主導で規制緩和がされるほど民泊が注目を集めています。そしてその民泊の中心となるのがAirbnbというサービスなのです。
リスクマネジメントグループ代表
株式会社リスクマネジメント・アルファ代表取締役
株式会社エース管理取締役
1970年8月23日愛知県蒲郡生まれ、蒲郡育ち。27歳のとき、外資系保険会社にヘッドハンティングされ転職。2002年、31歳で独立開業。その後、株式会社リスクマネジメント・アルファを設立。不動産を扱う業務が増えたため、不動産売買仲介を行う株式会社エース管理を設立する。
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連載中古アパート・マンションが生まれ変わる「airbnb運用」
Zens株式会社
代表取締役
1987年長崎県諌早市生まれ。17歳でニュージーランドに渡り、オークランド工科大学ビジネス学部卒業後、共同購入クーポンサービスで起業、その後株式会社トーチライトを経て2011年6月に株式会社Zen Startupを共同創業し、2013年8月に北米市場向けFacebook解析ツール「ZenMetrics」を開発・マーケティングを行う。2014年、自身がAirbnbホストになったことをきっかけに8月よりAirbnb内装・運用代行サービスを開始。
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