今回は、中国株のハンセン指数採用銘柄のひとつ、「中電HD」の企業情報を見ていきます。※本連載は、亜州IR株式会社が編集・発行した書籍『中国株四半期速報 2018年夏号』の中から一部を抜粋し、中国株の基礎知識とハンセン指数採用銘柄に選ばれた企業情報を15社ご紹介します。

<会社概要>

本社   香港九龍紅カン海逸道8号
設立年  1901年1月25日 
上場年  1921年1月1日
決算期  12月
従業員数 7,542人
経営者  Chairman Michael Kadoorie

 

[図表1]株価チャート

 

[図表2]企業情報

アジア展開では日系企業と提携

香港のほか、中国本土、豪州、インド、東南アジア、台湾で発電事業を手がける。豪州では、11年3月にエナジー・オーストラリアの小売部門、デルタ・ウエスタンの売電権を買収。アジア展開では日系企業と提携する。11年2月、タイの発電会社EGCOの権益13%を三菱商事(8058/東証)に譲渡するのと引き換えに、ワンエナジーを完全子会社化した。

 

クリーンエネルギー事業を拡大。その一環として16年6月、インドの太陽光発電市場に参入した。現地の電力大手スズロンと合弁会社を設立している。17年12月には、中国広核電力(CGNパワー:1816/HK)が運営する陽江原発(広東省)に出資。権益17%を50億人民元で取得した。

 

17年12月期(本決算)は16%増収、12%増益。主力の香港事業が堅調だった。同事業の営業利益は2.6%増の88億6300万香港ドルに伸びている。売電量は0.2%減少したものの、供給世帯の増加などでカバーした。また、豪州、インドの両市場でも利益が拡大。うち豪州事業では、営業利益が48.1%増の27億3800万香港ドルに膨らんだ。インド事業の営業利益は、前年を38.0%上回る6億4700万香港ドルに達している。

 

インドでは特に、火力発電の利益が大きく伸びた。一方、中国本土事業の営業利益は18.6%減の12億3800万香港ドルに縮小。石炭価格の上昇などを背景に、火力発電の利益が89.5%減と大幅な落ち込みを示した。なお、営業利益の地域別構成比は、香港66%、豪州20%、中国9%、インド4%、東南アジア・台湾1%だった。

前年に比べ、売上高・純利益ともに増加

[図表3]連結業績

 

[図表4]資本構成図

 

[図表5]主要業務(売上比率%)

 

[写真]本社

 

●発行済株式総数(百万株)

2,526.45 (100)

中国株四半期速報 2018年夏号

中国株四半期速報 2018年夏号

亜州IR株式会社編集

亜州IR株式会社

合計460社もの中国株の情報を収録し、最新の業績内容もカバーしています。出資動向を図示的にまとめた「資本構成図」などにより、銘柄を研究する上でより理解が深まる一冊です。

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