今回は、中国株のハンセン指数採用銘柄のひとつ、「長江和記実業」の企業情報を見ていきます。※本連載は、亜州IR株式会社が編集・発行した書籍『中国株四半期速報 2018年夏号』の中から一部を抜粋し、中国株の基礎知識とハンセン指数採用銘柄に選ばれた企業情報を15社ご紹介します。

<会社概要>

本社   香港皇后大道中2号長江集団中心12楼

設立年  2014年

上場年  2015年3月18日

決算期  12月

従業員数 300,000人

経営者  主席 李沢鉅

 

[図表1]株価チャート

 

[図表2]企業情報

3月に新会社としてメインボードに上場

香港の著名財界人、李嘉誠氏が創業。コア事業は港湾、小売、インフラ、エネルギー、通信。50カ国・地域で事業展開する。エリア別の売上比率は、欧州47%、香港11%、カナダ11%、中国9%など(関連会社含む、17年)。大規模なグループ再編。15年に入り、前身となる長江実業との株式交換を実施。3月に新会社としてメインボード上場した。

 

さらに和記黄埔(ハチソン・ワンポア:旧13/HK)を買収した上で不動産事業を切り離し、長江実業集団(1113/HK)として分離上場させている。このほか傘下には、電能実業(6/HK)、長江インフラ(1038/HK)、長江生命科技(775/HK)、TOM集団(2383/HK)、加ハスキー・エナジーなどを擁する。

 

18年3月、創業者でグループを率いる李嘉誠氏が現役引退を表明。5月10日に開かれた株主総会の終了をもって、取締役会主席から退いた。後継者は長男の李沢鉅氏。

 

17年12月期(本決算)は4%減収、6%増益。通信、インフラ両部門が利益増に貢献。うち通信部門では、イタリアでの合併によって利益が押し上げられた。同社は16年11月、傘下「3イタリア」を現地同業の「ウインド」と合併させている。またインフラ部門では、傘下の長江インフラが豪DUETグループなどを買収したことが寄与した。部門別のEBITDAは、欧州通信部門(3グループ)が高成長。前年を28.5%上回る243億3700万香港ドルに拡大した。インフラ部門のEBITDAは6.1%増の330億3300万香港ドルに伸びた。

前年に比べ売上高は落ち込むが、純利益は微増

[図表3]連結業績

 

[図表4]資本構成図

 

[図表5]主要業務(売上比率%)

 

[写真]傘下ドラッグストア「ワトソンズ」

 

●発行済株式総数(百万株)

3,857,68 (100)

中国株四半期速報 2018年夏号

中国株四半期速報 2018年夏号

亜州IR株式会社編集

亜州IR株式会社

合計460社もの中国株の情報を収録し、最新の業績内容もカバーしています。出資動向を図示的にまとめた「資本構成図」などにより、銘柄を研究する上でより理解が深まる一冊です。

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