前回は、RCワンルームマンション投資を選択するメリットについて説明しました。今回は、「ワンルーム主体のマンション」を建てる場合に注意すべき規制について見ていきます。

徐々に強まっているワンルームマンションへの規制

ワンルームマンションに対して、近頃、条例などで厳しい規制がかけられる傾向が強まっています。

 

住宅地にワンルームマンションが増えるにしたがって、放置自転車やゴミ出しなどに関する、マンション入居者のマナーの悪さが問題視されるようになったことが、その背景としてあげられています。

 

また、ワンルームマンションの住人が防犯や防災訓練などにあまり参加せず、地域の活動が縮小する危険性があることや、居住者の中には住んでいる自治体に住民票を移さない者もいるため住民税の収入が上がらないことなどが条例制定の理由とされることもあります。

 

城南エリアでも、世田谷区、目黒区、渋谷区では、下記の図表にあげたような規制がなされています。

 

[図表]城南3区におけるワンルーム規制

ご覧いただければおわかりのように、条例で定められている規制の要件に該当した場合には、管理人室や駐車場・駐輪場など所定の設備の設置を求められることになります。

 

このように、ワンルーム規制条例に抵触すると、予定外の設備を設けなければならず、本来賃貸に回せるはずのスペースが減ることになりますし、かつ管理人を雇う人件費などによりオーナーの負担が増えてしまいます。その結果、利回りやキャッシュフローなどが大きく変わってしまうおそれがあるのです。

 

したがって、ワンルーム主体のマンションを建てる場合は、区独自の規制や条例などを、プランニングの段階でしっかり把握しておく必要があるでしょう。

 

物件を建てる際は、地元の条例に詳しい業者を選ぶ

ただ、逆にいえば、そうした規制があるエリアにおいて、物件を保有することができれば、需要に対して供給がオーバーするような状況を避けられるので、安定した賃料収入を確保することが期待できるでしょう。規制があることは、必ずしもマイナスばかりというわけではないのです。

 

なお、不動産業者のチラシなどに、よく建築の参考プランが掲載されていますが、その中には、条例などに引っかかって実際には建てられないプランが交じっていることがあります。

 

専門の業者であっても、このようにワンルームマンション規制には疎いことが多々あるので、実際に物件を建てる際には、地元の条例についても深く通じている設計業者に依頼することを心がけましょう。

 

本連載は、2013年9月20日刊行の書籍『不動産投資は女性が選ぶ新築RCマンションで始めなさい』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

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