相場格言に学ぶ株式投資⑤「後悔に二つあり」

前回は、「売りが出来る人は玄人だ」等の格言から、早めの「売り」の決断の重要性を解説しました。今回は、「後悔に二つあり」等の格言から、儲け損なった場合の気持ちの立て直し方を見ていきます。

ベストな売りタイミングは、もちろん「最高値」だが・・・

前回では、テクニカルな部分にも触れつつ「売り」のタイミングについてお話しました。ここでは、もう少しメンタルな部分に焦点を当てて「売り」のタイミングを考えたいと思います。

 

ベストな「売り」のタイミングとは、最高値で売ることでしょう。売った直後から株価が下落すれば、「ああ、いいタイミングで売れた」と心置きなく取引を終えられます。利益を最大限確保できたことはもちろん、精神的な満足感が大きいのではないでしょうか。

 

ただ、テクニカルを駆使しても、最高値をピンポイントで予想することは難しいのが現実です。そこで、相場格言の「頭と尻尾はくれてやれ」にあるように、ほどほどのところで売って利益を確保したほうがいい、ということになります。

 

とは言え、売った後にどんどん上がると「なぜ売ってしまったのか」と後悔することもあるでしょう。もちろん、なるべく利を伸ばして売れるように、ローソク足やチャートをよく分析して、売りの根拠の精度を上げていくことが何より重要です。と同時に、「これは、笑って済ませられる後悔なのだ」と意識を変えたほうが気が楽になると考えます。

「儲け損ね」は、笑って終わりにできる後悔

儲け損ねて悔やむ人にぜひ覚えておいて欲しい言葉が、『本間宗久相場三昧伝』の中にあります。それは「後悔に二つあり」です。

 

ひとつは、すでに述べたとおり、儲け損ねたことによる後悔です。『本間宗久相場三昧伝』の中では、「あと5~6日待っていれば十分に利益が得られるものを、勝ちを急いだために2~3分取り逃がした後悔だが、これは笑って終わりにできる後悔だ」と続きます。

 

となれば、もうおわかりかもしれませんが、もうひとつの後悔は売りのタイミングを逃して損失を被った場合です。「7~8分の利益が乗っていたのに、まだまだと欲をかいて売らないうちに下落に転じて損が出てしまう後悔で、こちらは苦労した末の後悔となり慎みたいものだ」と書かれています。

 

「儲け損ない」と「欲をかいた挙句の損切り」、どちらの後悔のほうがマシか考えるまでもありません。「儲け損なった」と後悔したときには、「でも、これは笑って済ませられる後悔だ」と思えば、気持ちも楽になるのではないでしょうか。

 

繰り返しになりますが、利益を十分に狙えるように、買いと売りのタイミングの精度を上げていくことも忘れないでください。

 

ここでは、山崎製パンのチャートを紹介します。売りのタイミングが早すぎた場合と利益を狙い過ぎて売りが遅れて損失が出てしまった場合、このチャートでは両方の例を見ることができます。

 

[図表]山崎製パン(2212)

株式会社アルゴナビス 代表取締役

慶應義塾大学卒業後、1983 年に大和証券入社。
ソシエテジェネラル証券、マネックス証券等を経て、2014年5月より株式会社アルゴナビスの代表取締役に就任、株式スクールを開校する。日系証券と外資証券、ネット証券で広く営業やディーラーを経験したことによる高い専門知識と、「江戸の米相場」の独自研究に基づいた相場観測や投資戦略で多くの投資家の成功をサポートしてきた。
CS テレビ「日テレニュース24」「日テレニュース24TOKYO」、MX TV・三重テレビ放送ネット「TV ストックボイス生中継」出演。オンラインコラム「ダイヤモンドザイオンライン『株』のとれたてニュース」、「辛口放談」連載中。『江戸の賢人に学ぶ相場の極意』(パンローリング)『DVD でわかる! 儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ出版)ほか多数の著書あり。

著者紹介

連載江戸のウォーレン・バフェットに学ぶ! 株式投資「売り」の極意

「江戸のウォーレン・バフェット」に学ぶ 常勝無敗の株投資術

「江戸のウォーレン・バフェット」に学ぶ 常勝無敗の株投資術

清水 洋介

幻冬舎メディアコンサルティング

「どうもうまくいかない」「なかなか儲からない」これこそ株式投資で誰もが必ず直面する問題……。 そんな悩みを解決すべく、時代を超えても通用する、先人たちの投資成功術をまとめた一冊。 どんな時代にも通用する「株式投…

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