前回は、勉強のスムーズな開始を促す「環境づくり」について取り上げました。今回は、なぜ勉強を開始する際、計算トレーニングや復習といった「軽めの内容」から取りかかるべきなのかを見ていきます。

勉強は「日常的に」「リラックスして」行いたいもの

とりあえず始めるということの対極にあるものが、ハチマキだと思います。「今から、集中して勉強するぞ!」と自分を含め、周囲に宣言するために巻くハチマキですが、それはむしろ逆効果になってしまいかねないものです。

 

ハチマキを巻いて気合いを入れることによって、普段のリラックスした状態と勉強している状態を分けようとしているのかもしれません。

 

しかし、勉強はむしろ日常的に、リラックスして行いたいもの。気合いを入れるのもいいけれど、1年間ずっと気合いを入れているなんて、そんなことは不可能です。

 

新しいことを始めるときに道具をそろえ、スタイルを整えるといった「形から入る」ことで、気持ちを盛り上げる方法は確かにあるでしょう。やりたい行動、始めたい行動のきっかけになることですから、これは役に立つことです。

 

しかし、その道具としてハチマキが有効だとは思えません。ハチマキを巻くことによって「とても大変で難しいことに取り組むぞ」と自分に言い聞かせるわけですから、勉強はますます敬遠したいものだと感じるようになってしまうでしょう。

 

受験勉強は気合いで乗り切れるような「短期決戦」ではありません。もう、ハチマキに頼るスタイルはやめましょう。

 

最初の5分をスタートするためには、リラックスできる心地よい環境が必要です。塾や予備校の自習室も集中できる環境が整っています。カフェなどの快適な空間も悪くありません。リラックスして机に向かうことで、落ち着いた状態で勉強を始められるはずです。

勉強は始めるときが最も大変、助走をつけるつもりで

最初の5分をスタートするためには、リラックスできる心地よい環境が必要です。塾や予備校の自習室も集中できる環境が整っています。カフェなどの快適な空間も悪くありません。リラックスして机に向かうことで、落ち着いた状態で勉強を始められるはずです。

 

勉強に取りかかる、最初の5分。この5分のために軽めのものを用意しておくのがお勧めです。

 

計算トレーニングや、前日の復習などが良いでしょう。勉強は始めるときが最も大変です。入試問題のような重い内容に急に取り組もうとすれば、たった5分すら乗り越えられないということにもなりかねません。何を身に付けるかという内容はこの際無視して、助走をつけるつもりで始めてみてください。

 

例えば、私たちの予備校では、前日に扱った内容について翌日に復習テストをしています。前日の内容を解くことで脳のストレッチを行うのです。

 

自分で学習する場合でも、5分程度で終わる分量、難易度が最適です。最初にこの作業を行うことで、自然と勉強モードに入っていくことができます。一度この状態になれば、続けるのはぐっと簡単になります。い

 

逆に、最初の5分に向かないものは現代文や数学の証明問題など。現代文はそもそも長文ですから、5分で読み終えることができませんし、扱う内容も難解なものが多く、嫌になってしまいやすいのです。数学についても、5分以上かかるような問題を選択するのは避けたほうがよいでしょう。

 

とにかく、5分でできることを用意しておきましょう。あまり深く考え込むことなく、手を動かして始められるものがお勧めです。スッと入り込んで、作業的にどんどん解くうちに、作業興奮の状態に入り、脳が活性化し始め、やる気ホルモンのドーパミンが放出されます。

 

どんなスポーツを始めるときでも、最初にウォーミングアップとして軽く走ったり、ストレッチをしたりするのと同じようなものです。ウォーミングアップには、運動をするスイッチを入れていく役割があります。体を動かしながら、脳を動かしていくのです。

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