勉強に飽きたら「休む」「やる内容を変える」でOK
勉強を始め、気分も乗ってきた。けれど、なんだかまた面倒になってきた。そんなこともあります。いわゆる飽きた、という状態です。そうなったら、いったん休んでください。無理に続けても非効率です。
ただし、休む時間と再開の仕方を決めておきましょう。5分、10分休んで、再開時にはこれをすると決めてみてください。あまり長く休憩をとると再開する際にまた面倒だと感じてしまいますから、短く休むのもコツです。
再開時には、同じ内容から始める必要はありません。休憩の間に頭が整理され、もう一度同じことに取り組もうと思えるのならばそれでかまいませんが、こだわる必要はないのです。
なにしろ、中断の理由は飽きてしまったということなのですから。やりたくもないことから始めるのはハードルの高いことです。別のことをやっているうちに、また気分が変わることがあります。休憩前にやっていたことから始めなくても、いずれはそこに戻ってきます。過度なこだわりは禁物です。
いったんやり始めたら、とことんやり続けなくてはならないということはありません。「飽きたら休む」「飽きたら変える」というのは、長く学習を続けるために有効な技術なのです。
少しほかのことをやってみて、脳の側坐核が刺激され、ドーパミンが出てくれば、多少の面倒は乗り越えて、着手することができます。できるだけストレスのない状態をつくることで、取りかかりや継続のハードルを下げていきましょう。
勉強を「面倒くさい」と思わない仕組みを用意する
面倒だと思うことと、嫌いだということは本来違うことです。その意味では、勉強が「嫌い」だという人は本当は少ないのではないでしょうか。たとえ好きなことでも、時には面倒だと感じることはあるものです。
勉強とは知らないことを知ることであり、できなかったことができるようになることです。新しい知識や技術を身に付けることそのものが「嫌いだ」という人はあまりいないと思います。確かに、何かを身に付けるのにはある程度の時間がかかるし、一定の労力もかかります。すぐに結果が出るものでもありません。それを面倒だと感じるのはふつうのことでしょう。
嫌いなのではなく、面倒だと感じているだけならば、解決の方法はシンプルなもの。面倒くさいと思わないような仕組みを用意すればよいだけのことです。精神論ではありません。面倒さを感じないような技術を取り入れるのです。
面倒だと思ったときに、自分は勉強嫌いだと思い込んで、自分は勉強に向いていないのではないかとコンプレックスを抱いてしまうことさえあります。しかし、面倒と嫌いは切り分けるべきものです。手を動かしてみる、頭を少し使ってみる、そんな小さな取り組みで面倒な気持ちは克服していくことができます。
そもそも、大学入試くらいのレベルのことは、そんなにたいしたものではありません。人類の偉業だとか、世紀の大発見を目指しているわけではないのです。着実に取り組みさえすれば、すべての人に合格の可能性が大いにあるものです。
だからこそ、面倒だと思いながらも継続できる方法を知っておいてほしいと思うのです。勉強の習慣化。歯磨きと同じレベルにまで、勉強を当たり前のことにすることができれば、勉強を面倒だと思うことも少なくなります。