マレーシア・クアラルンプールでは現在、完成すれば東南アジア最高層となる、新たなランドマーク「KL118タワー」の建設計画が進んでいます。今回は、このKL118タワーの建設予定と、それに伴う周辺地域の開発について見ていきます。

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東南アジア最高層ビル「KL118タワー」の開発が始動

マレーシア・クアラルンプールを象徴する建造物と言えば、88階建て、高さ452mの超高層ビル「ペトロナス・ツインタワー」ですが、今後数年のうちにそれを上回る新たなランドマークが誕生しようとしています。

 

KL118タワー(イメージ図)
KL118タワー(イメージ図)

ツインタワーから南に2kmほど行ったクアラルンプールのほぼ真ん中に位置する「ムルデカ地区」では、2019年の完成を目指して、88階建て、高さ644mの東南アジア最高層ビル「KL118タワー」の開発計画が進められています。

 

当初の予定より着工が遅れていたものの、今年10月にはマレーシアの大手デベロッパーであるUEMグループや、ドバイで世界最高層ビル「ブルジュ・ハリファ」の開発を成功させている韓国のサムスン物産などによるコンソーシアムが、建設を受注したことが明らかとなり、いよいよ計画の本格始動の段階に入ろうとしています。

 

期待される周辺地域への人口流入と発展

クアラルンプールの新たなランドマークとして期待されるKL118タワーは、オフィスやホテル、商業スペースなどが一体となった複合開発プロジェクトとなっており、最上階2フロアの展望台を含む18フロアを除いた100フロアが賃貸されます。

 

当初は過剰供給でテナントが埋まらないのではないかという懸念もありましたが、賃貸可能面積の3割はプロジェクトの事業母体である政府系投資会社プルモダラン・ナショナル(PNB)や、その他政府系企業の入居が決定し、残りのスペースに関しても着工前から大部分のテナントが内定しています。高層階の20フロアには国際的な高級ホテルの入居も決まっており、国外からの関心の高さも感じられます。

 

元々、ムルデカ地区はクアラルンプール中心部でも再開発が遅れていたエリアであり、現在は外国人のニーズを満たすような高級コンドミニアムや商業施設などはほとんどありません。しかし、KL118タワーの誕生によってビジネス人口の増加が見込まれる中、周辺における開発計画も進み始めており、将来的には多くの人が行き交うクアラルンプールの中核エリアへと発展していくことが期待されます。

 

すでに、KL 118タワーの直下にはMRT1号線の「ムルデカ駅」(2017年開通)の建設が決定。クアラルンプール最大の繁華街「ブキビンタン」まで1駅でアクセスできるなど、居住エリアとしての魅力は飛躍的にアップする見通しで、住宅需要の拡大と共に投資のチャンスも拡大していくことでしょう。
 

 

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