親族外事業承継・・・買い手候補を見つけ出す方法とは?

今回は、親族外事業承継において「買い手候補」を見つけ出す方法を見ていきます。※本連載では、島津会計税理士法人東京事務所長、事業承継コンサルティング株式会社代表取締役で、公認会計士/税理士として活躍する岸田康雄氏が、中小企業経営者のための「親族外」事業承継の進め方を説明します。

「売り手経営者が自ら買い手候補を探す」のが最適

買い手候補を見つけ出す方法には、以下の三つが考えられる。

 

①売り手経営者が自ら買い手を探し出す方法

②売り手経営者の代わりに公認会計士が探し出す方法

③金融機関からの紹介を受ける方法

 

この中で最適な方法は、売り手経営者が自ら買い手候補を探し出す方法と考えられる。なぜなら、業界情報に精通しており、業界団体における交流等を通じて同業他社の経営者との付き合いがあることから、業界内で最適な買い手候補が誰なのか認識している可能性が高いためである。ただし、買い手候補を検討する際、売り手経営者は、情報漏洩等を懸念して、同業者(競合他社)に提案することに消極的なケースも見られる。

金融機関経由で買い手候補が見つかるケースも多い

しかし、自社の事業価値源泉の維持存続という観点から、対象会社の事業価値を理解し、それを確実に承継できる最適な買い手は同業者である可能性が高い。

 

一方、売り手経営者自身、買い手候補が思い浮かばない場合、取引金融機関に売却の相談を行うことや公認会計士に依頼することも有効な選択肢となる。金融機関には様々な企業情報が集積されていることもあり、金融機関経由で買い手候補が見つかるケースも多い。

 

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    公認会計士/税理士/宅地建物取引士/中小企業診断士/1級ファイナンシャル・プランニング技能士/国際公認投資アナリスト(日本証券アナリスト協会認定)

    平成28年度経済産業省中小企業庁「事業承継ガイドライン委員会」委員、令和2年度日本公認会計士協会中小企業施策研究調査会「事業承継支援専門部会」委員、東京都中小企業診断士協会「事業承継支援研究会」代表幹事。
    一橋大学大学院修了。中央青山監査法人にて会計監査及び財務デュー・ディリジェンス業務に従事。その後、三菱UFJ銀行ウェルスマネジメント営業部、みずほ証券投資銀行部M&Aアドバイザリーグループ、メリルリンチ日本証券プリンシパル・インベストメント部不動産投資グループなどに在籍し、中小企業の事業承継から上場企業のM&Aまで、100件を超える事業承継とM&A実務を遂行した。現在は、相続税申告と相続・事業承継コンサルティング業務を提供している。

    WEBサイト https://kinyu-chukai.com/

    著者紹介

    連載中小企業経営者のための「親族外」事業承継の進め方

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