労働関係助成金の割り増しを得るために「税理士」が必要な理由

前回は、助成金受給のための「社労士・税理士」の上手な使い方を説明しました。今回は、労働関係助成金の割り増しを得るために「税理士」が必要な理由を見ていきましょう。

経営に深く関与する税理士は「生産性向上」のカギ

2017年4月より、労働関係助成金(一部)を受給した企業が生産性を向上させた場合、助成が割り増しされることになりました。この生産性向上のカギを握るのは、経営に深く関与する税理士です。事業成果の月次の通信簿である試算表を読み解き、人材投資の資産配分や経営対策を検討しなければならないからです。

 

生産性要件を満たすためには、「助成金の支給申請を行う直近の会計年度における『生産性』がその3年度前に比べて6%以上伸びていること」(事業性評価の場合は1%以上6%未満でも可能)が必要で、この要件における生産性は次の計算式で算出されます。

 

〈生産性の計算式〉

付加価値÷雇用保険被保険者数

営業利益+人件費+減価償却費+動産・不動産賃借料+租税公課

助成金は受給してからが本当のスタート

助成金は受給したら終わりではなく、むしろ受給してからが本当のスタートです。助成金を再投資し、生産性の向上につなげていく。節税を講じて資金の流出を最小限に抑える。そのためには受給後のモニタリングが不可欠です。その意味でも関与先の経営を熟知した顧問税理士の視点が必要なのです。

 

助成金が受給できるかどうかの可能性(入口)、助成金額の割増(過程)、助成金受給後のモニタリング(出口)──このすべてのカギを握るのが税理士だということです。 

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    寺田税理士・社会保険労務士事務所代表税理士・特定社会保険労務士

    1976年生まれ、大阪府堺市出身。2003年、税理士登録。同年、西尾経営センター取締役に就任するとともに寺田税理士事務所を設立。2008年、社会保険労務士登録。寺田社会保険労務士事務所を設立。翌年、労働保険センターNIPRE大阪を設立、代表理事に就任。2012年には紛争解決手続代理業務を行うことができる「特定社会保険労務士」に登録。
    2018年、税理士と社会保険労務士のダブルライセンスを活かし多角的な経営戦略を得意とする「株式会社フォーグッドコンサルティング」を設立し、代表取締役就任。「大阪№1のサービス」をモットーに「節税」「労務」「助成金」など、企業のさまざまな課題を解決しながら、真に役立つ未来指向のコンサルティングを提供している。
    一般財団法人日本プロスピーカー協会「ベーシックプロスピーカー」、一般社団法人未来会計マスター協会「未来会計マスター」、一般社団法人日本会計コンサルタント協会「経営財務コンサルタント」。

    著者紹介

    連載資金力の乏しい中小企業が「助成金」で人材を強化する方法

    本連載は、2018年5月28日刊行の書籍『中小企業の人材コストは国の助成金で払いなさい』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

    中小企業の人材コストは国の助成金で払いなさい

    中小企業の人材コストは国の助成金で払いなさい

    寺田 慎也

    幻冬舎メディアコンサルティング

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