「入ってくるお金」をやりくりする投資家に対して・・・
不動産投資をはじめ、投資をしっかりと続けていると、年々〝顔〟が変わってくるのがわかります。みなさん、投資家の顔になっていくのです。働いて給料をもらい、その給料で生活しているサラリーマンとはちょっと違います。「お金がお金を生むしくみ」のなかで暮らしているのですから、考え方や面持ち・風貌が変わってきて当然です。
その差は一言でいうと、サラリーマンが「入ってきたお金をやりくりする」のに対して、投資家は「入ってくるお金をやりくりする」ということといえます。
貯金が100万円貯まったとき、サラリーマンは「このお金を使って海外旅行にでも行こう!」と考えるとします。ところが不動産投資家は、「この100万円を1100万円する方法を考えよう! 楽しむのはそれからだ。海外旅行に行って海外の不動産を見て回るのも楽しいぞ!」と考えるわけです。
要はお金を「使うもの、もしくは貯めるもの」と考えるか「活かすもの、もしくは殖やすもの」と考えるのかの違いです。「投資家の顔」とはそういう違いです。
不動産投資家は端から見れば、不動産情報や間取り図が大好きな〝物件オタク〟に見えるかもしれません。ふだん、みんなが会社勤めをしている平日の昼間に家にいることも多いので、周囲から「あの人は何をやって暮らしているのだろう」と不思議がられることもあるでしょう。
たしかに、不動産投資が軌道に乗れば、同世代のサラリーマンに比べて余裕のある生活ができます。老後は年金破綻の波を受けて汲々としているのではなく、年金+αの生活なので、やはり余裕ができます。
また、「投資家の顔」というのは、「働いた分のお金をもらう」という考え方の顔でも、「お金をもらう分を働く」という考え方の顔でもありません。お金は労働の対価ではないのです。むしろ、「お金を先に出して、それ以上のお金が入るように計る」のが投資家の顔なのです。
チャレンジ精神だけでなく、リスクを負う覚悟も大事
僕が脱サラしたとき、すでに自営業者の同級生が事業をはじめていました。彼と話をしたとき感じたことは、何事も自己責任ということを骨の髄まで知ったうえでやっている、ということです。単に頭がいいとか、一流の会社に勤めているとか、そういったこととは別の次元で、覚悟ができている。そんな面持ちでした。
何より、自分の責任で損得勘定や優先順位などを考える習慣があるのです。最終的なリスクを負う経営者と、負わなくてもいいサラリーマンの顔つきは当然ながら変わってきます。投資もまさに自己責任。つまり、その自営業者の顔が投資家の顔ということもできます。
投資家の顔とは、そうした最終リスクの責任を負える覚悟があるかどうか、ということです。チャレンジ精神も大事ですが、一方でリスクを負う覚悟も大事だということです。