教えを乞う質問で、相手の知識やスキルを測る
◆教えを乞う質問
「知らない人には教えてあげたい」という人間心理を利用した質問法。
あえて知らないふりをして質問すると、相手はいろいろと説明してくれます。その説明で相手の知識やスキルを測ることができます。
例えば、「パソコンはかなり詳しい」という説明をした人に対し、あえて知らないふりをして教えを乞います。相手は自慢げに教えてくれますが、説明を聞いていると「意外と知らない」という事実も見抜けるのです。
当然ですが、ウソを見抜くには質問する側の知識が豊富であることが前提になります。
◆保証確認質問
自分を保証してくれる人がいるかどうかを質問して、真実を問う質問法。
「あなたがやっていないというのを、誰か保証してくれますか?」と質問します。「自分で自分を保証しますよ」と明言した場合は、ウソをついていない可能性が高い。ウソをついている人間は、自分で自分を保証できないので「自分で保証する」とは言いにくいものです。一方、「友だちの○○が保証してくれます。一緒にいたので」と自分以外の人のみを不安げに話すときは、ウソをついているかもしれません。
時系列を遡った質問で浮かび上がる「話の矛盾点」
◆逆方向質問
ウソつきは真実を曲げて架空のストーリーを作り出します。
自分の頭の中で作ったものなので、体験や記憶がありません。従って、そのストーリーを逆から質問すると辻褄が合わなくなります。
ある会社事務所に、強盗が押し入った事件がありました。深夜、従業員がひとりでいるときに押し入り、売上金を強奪されたというのです。
その従業員に状況を聞いてみると、なぜかそわそわして落ち着きません。話にも不自然な点が多く、強盗を装った虚偽の通報である可能性が感じられました。
そこで、襲われた状況を逆から、つまり犯人が逃走した時点から侵入してきた時点へ遡りながら、話を聞いたのです。
すると先ほど話した内容に矛盾が出てきました。順番が入れ替わったり、まったく違う話になってきたのです。その点を指摘すると従業員は顔色がみるみる変わり、結局ウソの通報であることを認めました。借金があり、金に困っていたので架空の強盗事件をでっち上げて売上を奪ったのです。
このように逆方向から細かく質問をすると矛盾点が浮かびあがり、ウソを見抜くことができます。