コミュニケーションに必要な「調和のウソ」
今回は、ウソの定義と種類について見ていきます。「ウソ」を辞書で調べると、「事実でないこと、また事実でないことを言うこと」と解説されています。ウソは誰もがつきますし、ウソをついた経験のない人はいないでしょう。
ウソの種類は、
●調和のウソ
●着飾りのウソ
●騙しのウソ
●防御のウソ
の4つと考えられます。
「調和のウソ」はコミュニケーションとして必要とされるウソです。
相手に本当のことを言ったらショックを受けたり、傷ついたりするところに事実をオブラートに包んで話すことがあります。
例えば、奥さんに「私、太ったでしょ?」と聞かれて本当は「だいぶ太ったなー」と思ったとします。そんなときに奥さんを傷つけないために「いやそんなことないよ、いつも綺麗だよ」と言いますね。つまりお世辞は調和のウソになります。
多かれ少なかれ人は「ウソ」をついて生きている
「着飾りのウソ」は自分を着飾って大きく見せたり、良く見せたりするためのウソです。
例えば、採用面接で使うウソです。
応募者は自分を良く見せるために着飾ってきます。着飾りのウソはウソの程度が弱いので見抜くのは難しいです。
「騙しのウソ」は詐欺のウソです。相手を陥らせたり、騙して何かを得ようとする際につく悪いウソです。
違法行為を行うときに使うウソは騙しのウソになります。自分の身を守るためにも見抜かないといけません。
「防御のウソ」は自分を守ったり、人を守ったりするためのウソです。
会社に遅刻したとき、本当は寝坊なのに電車の遅延を理由にしたりする場合を言います。また部下のミスをカバーするために、上司があえてウソを言う場合もあるでしょう。
このように人間は生まれたときから大きなウソや小さいウソ、悪いウソやいいウソをついているのです。
では、人間にとってウソは必要でしょうか?
ウソがなくなってしまったら、人間関係はギクシャクしてしまいます。「ウソも方便」とも言いますし、ときにウソは円滑な人間関係を築く上での潤滑油にもなっているのです。
「調和のウソ」だけは、円滑な人間関係において唯一必要なウソになります。