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韓国企業とのビジネスに「建前」を用いてはいけない理由

今回は、韓国企業とのビジネスに「建前」を用いてはいけない理由を説明します。※本連載では、株式会社ジェイターボ・代表理事、一般社団法人Read For Action協会・リーディングファシリテーターである徐丞範氏の著書『韓国ビジネス 53の成功ルール』(合同フォレスト)から一部を抜粋し、日本での居住経験と日韓ビジネスの実績を数多く持つ筆者が、韓国ビジネスを成功に導く「相手との付き合い方」を説明します。

韓国企業は「あいまいな返事」を好まない

私は、小学校5年生から高校2年までずっと東京に住んでいたため、関西は旅行で訪れるくらいでした。

 

テレビ番組などで大げさに語られる、「よくしゃべる」「なんでもネタにする」「ストレートにお金のことを口にする」など、関西人、特に大阪人のイメージも「そんなものかな」と思うくらいだったのです。

 

ところが、仕事を通じて多くの関西人とかかわるようになると、衝撃を受けました。なぜなら、これまでずっと、私が抱いていた「日本人」のイメージは、ほとんどが「東京人」を基本にしたものだったとわかったからです。

 

同じ日本人でも、東京人と関西人は、大きく異なります。関西の人は、東京の人よりも、「建前」をあまり使わないため、非常にわかりやすいのです。

 

特に、ビジネス上のコミュニケーションにおいて、少なくとも私がかかわった関西の方たちは、

 

「考えさせてください」

「いいかもしれないですね」

 

などといった、あいまいな返事をほとんどしません。そして、韓国人と同じようにせっかちな人が多く、結果が出るまでに何カ月、ときには何年もかかることがないのです。

 

特に大阪は、もともと商人の町だったということもあるのでしょうか。ものの価値に対してシビアな人が多く、必ず金額もズバリと交渉してくるので、韓国人にとってはとてもわかりやすいといえます。

ダメもとでも、しっかりと「自分の意見」を発言すべき

私の知り合いに、東京出身で大阪に転勤になった人がいます。

 

この男性は、「商談をすると、必ず値切られるので大変」とこぼしていました。また、ネクタイやバッグなどの持ちものの値段を、気軽に「それ、いくらだったん?」と聞いてきたり、給料の額を聞かれたりしたときは驚いたと言っていました。

 

東京の人だったら、「お金のことを話題にするなんて、はしたない」と思うのかもしれません。でも、これも、ホンネで話すことが多い、韓国人と似ている点だといえるでしょう。

 

大阪に転勤になった男性は、こうした大阪人の態度に、最初のうちは「図々しいなあ」「厚かましい」などと思っていたそうです。

 

関西人は、人との距離も韓国人に近いのかもしれません。たとえば、会社の同僚の家でたこ焼きを食べたとき「すごい、お店で買うのよりおいしい!」とほめたら、たこ焼き器ごとくれた。近所で顔なじみになった飲み屋のおかみさんが、「一人暮らしなら」とおかずを持たせてくれた。そんなことが続き、そのうち、大阪の「人との距離感」が心地よいものに変わっていったといいます。

 

私は、関西の人は、「みんな同じ」が当たり前と思う傾向も低いように感じます。相手はどう思っているかわからないけれど、とにかく「自分はこうだ」と言ってみる。もし、それが「違う」と言われても、へこたれずに受け止める。「ダメもと」で、しっかりと自分の意見を言ってくれるので、韓国人にとってはとてもわかりやすいのです。

 

私はいつも、半分冗談で「多くの日本人にとって、韓国人は関西人だと思って接してもらうとうまくいきやすいのではないか」と、周りに言っています。

 

もちろん、関西の人でも日本人としての個性を身につけている方も多いですし、また、一人ひとりの性格も違うでしょう。でも、同じ日本人でも、関東と関西でこれだけ違う点がある。それなら、距離が近いけれど、あくまでも外国人の韓国人とは、異なるところがあって当然。

 

そう思って、コミュニケーションをとれば、お互いに「わかり合おう」とする気持ちも生まれるのではないでしょうか。

株式会社ジェイターボ 代表理事
一般社団法人Read For Action協会
リーディングファシリテーター 

1964年、東京オリンピックの年に、韓国・ソウルで生まれる。
父親の韓国大使館勤務のために、小学校5年から高校2年までの7年間を東京・麻布で暮らす。都立三田高校2年を終了後、韓国に帰国。韓国で京畿高校を卒業後、高麗大学日本文学科、韓国外国語大学大学院で森鴎外の研究で修士号を取得。

朝日新聞ソウル支局記者として、ソウルオリンピックを取材。その後、韓国の老舗広告代理店オリコムに入社し、テジョンエキスポ(大田国際博覧会)の企画・運営に携わる。電通との合弁会社であるフェニックス・コミュニケーションズの部長に就任時、日韓共催のサッカーW杯のプロモーションなど、日本と関連の深いイベントを手がける。2001年、機械メーカーのベンチャー企業「Kターボ」の立ち上げに関わり、数年で社員130人の企業に成長させる。2014年、エンジニアリング商社「株式会社ジェイターボ」をつくり、独立。

2016年、出版社「Hownext」を立ち上げる。現在は、日韓両国を結んだ機械などの輸出入をはじめ、日本の書籍を韓国で翻訳・出版するなどの出版事業、コンサル業などを手がけている。韓国語に翻訳・出版した主な書籍には、『藤原和博の必ず食える1%の人になる方法』(藤原和博著/東洋経済新報社)などがある。

■E-mail:hownext@gmail.com

著者紹介

連載韓国ビジネスを成功に導く「相手との付き合い方」

 

韓国ビジネス 53の成功ルール

韓国ビジネス 53の成功ルール

徐 丞範

合同フォレスト

日本での居住経験と日韓ビジネスの実績を数多く持つ筆者が指南する、韓国人とビジネスを円滑に進め、良好な人間関係を築くために知っておきたいポイント。 日本人と韓国人の違いや特性を理解し、お互いの強みを生かせば、私た…

 

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