めまい・耳鳴りの原因となる「内耳・聴神経」等の問題

前回は、耳の構造から「聴覚・平衡感覚」について解説しました。今回は、「めまい・耳鳴り」が引き起こされる原因を探ります。

内耳のトラブルが「めまい・耳鳴り」の一因に

前回の続きです。

 

これまでの内容を簡単にまとめると、内耳には、音を感じる蝸牛と、回転運動をとらえる三半規管、直線的な動きや重力をとらえる前庭(耳石器)があります。

 

 

つまり、耳という器官には、音を聞く働きのほかに、体の動きを感じてバランスを取る働きもあるわけです。耳鼻科的に見ると、これらの感覚に異常があると、音の感じ方や平衡感覚に狂いが生じます。つまり、耳鳴り・めまいです。

 

蝸牛になんらかのトラブルが生じると、音の信号伝達に支障が生じることになります。また、蝸牛のどこかで有毛細胞の調子が悪くなると、特定の周波数帯の音が聞こえにくくなります。それらが、耳鳴りの一因となります。

 

また、三半規管や前庭にトラブルが生じると、頭の動きに過敏になって目が回ったり、平衡感覚が鈍って体のバランスが取りにくくなったりするでしょう。それがめまいの一因だと考えることができます。

聴覚・平衡感覚は、神経や脳の状態にも影響を受ける

ただし、めまいや耳鳴りの原因になるのは、耳に起こるトラブルだけではありません。聴覚や平衡感覚には、内耳から電気信号を伝える神経や、その信号を受け取る脳の状態も関わっています。

 

内耳から脳に音の情報を伝えるのは蝸牛神経、体のバランスに関わる情報を伝えるのは前庭神経です。この蝸牛神経と前庭神経は、ともに8番目の脳神経として「聴神経」(内耳神経)を形成しています。

 

この神経は、体のほかの部位とどのように連絡しているのでしょうか。そのネットワークを見てみると、耳のほかにも、めまいや耳鳴りの発症に関わる器官があることがよくわかります。

医療法人社団一医会 耳鼻咽喉科渡辺医院 院長 

1951年、東京生まれ。岐阜大学医学部卒業。東大病院分院耳鼻咽喉科助手、JR東京病院勤務を通して、めまい、耳鳴り、難聴、いびきなど多くの症状に接し研鑽を積む。1988年に渡辺医院を開業。日本耳鼻咽喉科学会専門医の資格を持つ。日本耳鼻咽喉科学会、日本めまい平衡医学会、日本聴覚医学会、日本頭痛学会、日本気管食道科学会所属。めまい・耳鳴りのみならず、耳鼻科の切り口から危険な頭痛を見抜き、片頭痛の治療を行っている。

医療法人 社団一医会 耳鼻咽喉科 渡辺医院
https://miminari-watanabe.com/

著者紹介

連載本当は怖い「めまい・耳鳴り」の基礎知識

本当は怖い めまい・耳鳴り

本当は怖い めまい・耳鳴り

渡辺 繁

幻冬舎メディアコンサルティング

めまい・耳鳴りを完治させるためには「市販薬に頼り切らない適切な対処と日常生活での心がけ」がカギとなります。 耳鼻科の切り口からめまい・耳鳴りの根本原因を見抜き、治療することに長けた著者が、つらい症状を治すための…

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