短期間で減価償却ができる「船舶投資」ビジネス

最近、私は船舶投資に注目しています。不動産と同じように、買って誰かに貸すというストック型のビジネスです。

船舶のよいところは、短い期間で減価償却ができることです。不動産の黒字が大きくなりそうなときに中古の船舶を買い、12ヶ月間でほぼ全額損金に計上する。例えば半期（6ヶ月）の時点で想定外の利益が1000万円あり、益金を圧縮したいというとき。2000万円の中古船を買うと、今期残り6ヶ月で購入価格の半分（6ヶ月／12ヶ月）の1000万円を減価償却として損金に計上できます。来期も残った1000万円を償却するので、赤字にならないように注意が必要です。

船舶の減価償却期間は車両に近いのですが、賃貸して収入を得ることができるという点は不動産投資に似ており、両方の性質を持っているところが面白いと思います。

ただし、数年後に船舶を売却した場合、すでに減価償却が終わっているので、売却額のほぼすべてに税金がかかってしまいます。節税というよりは、支払うべき税金を先延ばしにしているだけといえます。結局これも黒字と赤字の調整弁なのです。

不動産投資でサラリーマンの収入を上回ることも可能に

レバレッジを効かせることにより、労働時間に依存することなく大きな収入を得ることが可能なストック型ビジネスの一例として、不動産投資を紹介しました。

サラリーマンとしての属性を活かし、金融機関から融資を受けることができれば、数年のうちに本業を上回る収入を得ることができるようになるでしょう。医師や弁護士などのいわゆる士業以外の自営業者も少し時間がかかるかもしれませんが、行き着く場所は同じです。

もともと本業がある前提で融資を受けたのに、サラリーマンを辞めることができるのかと疑問に思うかもしれません。しかし、2期連続で黒字を達成できれば、不動産賃貸業の経営者としての実績が評価されるので、すでに組んでいるローンや今後の審査に対する悪影響は基本的にありません。

私の場合は、むしろ「専業で賃貸経営をやっていくのですね！」と銀行の支店長から喜ばれました。

勤めていた会社を辞めたら、しばらくぶらぶらするのもよいでしょう。人を雇って、どんどん規模を拡大していくのもよいと思います。ノウハウを他人と共有し、指導者として力を発揮するのもよいかもしれません。

あるいは、キャッシュフローを積み重ねて自己資金を増やし、銀行のような真の意味での「投資家」を目指すのもありだと思います。

時間を切り売りする生活を抜け出すことができたのだから、やりたいこと、それまでできなかったことをすればいいと思います。

私は不労所得を得るようになった今でも、不動産や財産形成相談の仕事や執筆・講演活動などでそれなりに忙しくしています。結局このような生活が楽しく充実しているため、ライフワークとなっています。組織の中の一部として回さなければならない仕事に比べて、自分で考え、準備し、組み立てたビジネスははるかに大きなやりがいを感じます。

節約・投資・ビジネスの目的を忘れずに行動を

マネーと上手に付き合うことができるようになってくると、その面白さに魅了され、規模の大きさを追求するようになるかもしれません。

ひとつだけ忘れずにおいてほしいことがあります。それは、マネーと幸せは別次元だということです。数十億円分の不動産を持っている人がみな幸せを感じているとは限りません。マネーにできるのは、幸せになるためにとる具体的な行動の選択肢を増やすことだけです。それぞれの段階で、小さな幸せを見つけることこそが大事だと思います。

節約や投資、ビジネスをしようと思った目的を忘れず、行動を続けてください。そうすれば、必ずいつか達成できるはずです。