今回は、企業の「経営資源・外部環境」をふせんで明らかにする方法を見ていきます。※本連載は、マーケティング経営コンサルタントとして年間100泊近くの出張でセミナーを行う傍ら、中小企業診断士として多くの執筆にも携わるMORE経営コンサルティング株式会社代表取締役・日野眞明氏の著書『ふせん1枚から始める「事業計画」』(三恵社)の中から一部を抜粋し、ふせん1枚から始める事業計画の作成方法について解説します。

「経営資源」と「外部環境」をふせんで明確に色分け

前回の続きです。

 

次は、要因分析シートでポスト・イットの仕分け作業を行います。もうストップウォッチは必要ありません。ここで、ポスト・イットの色について説明します。それぞれは、以下のようなことを表しています。

 

黄――――自社の経営資源の状態

ピンク――外部環境の状態と予想

 

「経営資源」とは、会社の基礎となる「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」のことです。また「外部環境」とは、会社を取り巻くさまざまな状況のことを言います。これらを、次の手順で整理しましょう。

 

なお、以下で「プラス(+)、マイナス(-)」と呼んでいるのは便宜上です。必ずしも、プラスが「良いこと」で、マイナスが「悪いこと」ではないという点に注意してください。

ふせんを色別にプラスとマイナスに分け、4種類に整理

①プラス(+)と、マイナス(-)に分ける

 

1.まず、黄のポスト・イットを貼った要因分析シートを取り出してください。その中に、

 

「もうすでに成し遂げていること」

「実績として残していること」

「あるいは主力商品や自社の特長と呼べるもの」

 

があげられているはずです。それらのポスト・イットは、黄のプラス(+)グループとして、ひとまとめにしてください。

 

2.また、黄のポスト・イットの中で、

 

「まだできていないこと」

「取り組もうとしていること」

「不安要因」

 

などといったプラス(+)グループに入らなかったものを、黄のマイナス(-)グループとして、ひとまとめにしてください。

 

3.次にピンクのポスト・イットを貼った要因分析シートを取り出してください。この中に、

 

「自社にとって喜ばしいこと」

「期待がもてること」

 

があるはずです。それらのポスト・イットは、ピンクのプラス(+)グループとして、ひとまとめにしてください。

 

4.また、ピンクのポスト・イットの中で、

 

「自社の将来にとって喜ばしくないこと」

 

など、プラス(+)グループに入らなかったものを、ピンクのマイナス(-)グループとして、ひとまとめにしてください。

 

整理の第1段階はこれで完了です。

本連載は、2017年6月1日刊行の書籍『ふせん1枚から始める「事業計画」』から抜粋したものです。最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

ふせん1枚から始める『事業計画』 たった1日でできる“戦略シート”のつくり方

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日野 眞明

三恵社

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