分散型管理のしくみを持つ「ブロックチェーン」
仮想通貨「ビットコイン」によって広く知られるようになったブロックチェーンは、その活用事例の多くが金融に関連するサービスです。それは、ブロックチェーンの本質が、仲介者などを必要としない分散型のしくみにより、安全性や信頼性の高いデータの管理や取引を実現することにあるからでした。
このブロックチェーンの特質、つまり取引を分散型管理で行い、当事者同士が相互管理をし、システムダウンが起きない信頼性などのメリットを活用するサービスは今後続々登場してくるものと予測されています。
各種サービスの効率の悪さ、手続きの面倒さを解消!?
特に、私たちが「複雑な手続きで面倒」「関係者と情報共有をしたいけど安全性が確保できない」「顧客の本人確認などを類似した業界やサービスがそれぞれ別で行っていて効率が悪い」など、利用者と提供者がともに不便に感じているサービスなどには、画期的な技術です。
また、「スマートコントラクト」のしくみも含めて、ブロックチェーンを取り巻く技術の応用化が進めば、私たちの暮らしは大きく変貌していくことでしょう。それゆえブロックチェーンは「インターネット登場以来の画期的技術」といわれるのです。
そこで本連載では、特に利用者がそのメリットを享受できる「お金と金融サービス」の分野について、具体的にどう変わるのかを紹介します。
[図表]大きく4つの領域が変化する