事業承継や相続問題も「コンサルティング」の対象に
プライベートバンクにおけるコンサルティングでは、多数の顧客を対象にしたビジネスよりも密度の濃い、個別かつ個人的な対応を行います。仕組み化されたマルチファミリーオフィスという考え方は、プライベートバンクの哲学の重要な部分を占めています。
プライベートバンクの目的は、富裕層顧客との間に長期的な信頼関係を築き、ハウスバンクとして、顧客資産の総合的な調査とリスク・クラスによる分類を行い、運用コンサルティングを行うことにあります。このような調査の結果として得られたリスク・リスク特性に関する情報を基準にして、最もふさわしい運用方法が選択されます。
適切なコンサルティングは、銀行に対する顧客の特別な信用と個人的な愛着を形成していきます。これは支払費用に対する顧客の抵抗感を和らげ、同時に銀行に対するロイヤルティーを高めることになります。これらの効果によって、ほとんどのケースでハウスバンクの変更を考える顧客はいなくなります。
こうした長期的で個人的な顧客との取引関係の継続によって、顧客の事業承継や相続の問題にまでコンサルティングの対象が広がることもあります。
資産運用以外にも提供される様々なサービス
プライベートバンクという意味で提供されるサービスは、今まで以上に広範囲になってきています。
数年前までは2〜3種類の運用提案と預金引き出し明細の提供のみが行われていましたが、今日では、投資目的の定義、期待収益、実行支援と併せて広範囲な運用提案がなされています。
サービスの範囲には当然、不動産向け融資も含まれます。その他、デビットカードやクレジットカードに関する提案が含まれるかもしれません。
金融センターとしてのスイスの成功は、様々なファクターの相互作用によるものです。政治的、マクロ経済的な安定性は、金融ビジネスにおいて顧客の信用を得るための基本的な必須条件です。また、スイスフランは、重要な外国資金による積立と通貨の分散という点で顧客の信用拡大に貢献しています。
我々は、効率的な金融構造と国際的なネットワークによってリスクと資産を管理・運用し、収益率を高めることができます。スイスの金融センターは、海外で高い評価を得ており、企業の所在地としても海外の顧客を魅了しています。
スイスは、非常に治安が良く非常に上質なクオリティ・オブ・ライフを提供します。クオリティ・オブ・ライフの国際比較では、チューリッヒ、ジェノバ、バーゼルやベルン等がいつもランキングの上位に入ります。
一方、都市だけでなく郊外も、収入、ヘルスケア、治安、個人的な自由度に関して圧倒的な評価を得ており、家族への対応や社会生活においても同様です。スイス内では、移動は自由でセキュリティはどこにいても保証されています。