「収益が出にくい価格」をつけている教室は多いが…
価格設定に悩む先生はとても多いことを実感しています。特に近隣教室の価格を見たり、原価を計算したりすると、どうしても収益が出にくい価格をつけてしまいがちです。
そんなときに必要になる概念が「顧客心理から見る三つの価格」なのです。私が思う三つの価格とは①絶対価格、②相対価格、③感情価格です。
それぞれ具体的に説明します。
①絶対価格
たとえば、仕入100円の商品は100円以下では売れない、というような原価に利益を乗せることを前提とします。
絶対赤字になるような設定はできないため、仕入100円なら販売価格は100円以上になります。絶対価格のイメージは仕入原価を下回らない価格です。
②相対価格
相対価格は、家電量販店などでよく見かける「他店比較対抗価格」です。
比較だけで買うため、商品特性そのものに差異がない場合につきやすい価格で、市場の需要と供給の度合いによっても変動します。近隣価格を気にして値づけする場合にも、相対価格になります。
「いくら払ってもいい」と思わせるレッスン内容が必要
③感情価格
感情価格は趣味の領域で発揮される価格です。たとえば、収集癖のある人など、コレクターの間では信じられないような高い値段がつくものでも、その世界では当たり前といえるため、感情価格と呼ばれます。
教室の価格は、この「感情価格」で思わず申し込んでしまう! という価格の領域までいくようなレッスン内容と料金が理想です。まさにオンリーワンになるので、他の教室と比較されることもなく指名買いで申し込んでいただけます。
感情を動かすレッスン内容も価格戦略の一つです。