古くから通う生徒さんだけなら、先生も楽だが・・・
一般的な数字だけの効果でお話すると、新規顧客の獲得に関わる経費は5倍、顧客離れを5パーセント改善すれば利益は25パーセント改善、全体の売上はコアな2割のファンが作っている、といわれています。
この話を鵜呑みにすれば、どうしても活動指針は既存顧客寄りになりがちです。
もちろん、古くから通ってくださっている生徒さんだけで構成されているなら、慣れ親しんでいるし先生も楽だと思います。でも、生徒さんの環境が変わることは(転勤・出産など)先生がコントロールできることではありません。
既存の生徒さんを大切に、3割ぐらい新規を取る体制を
ですから、一つの指標としての数字のイメージは「新規3割:既存7割」くらいで運営できるといいのではないでしょうか。
私自身は「新規4割:既存6割」あたりを目指していました。これができるのは、私のクラスがほとんどコース制だったことも大きな要因です。コース制だと、いつか卒業する時期が来ます。
そういう意味では、新規の生徒さんを募集し続ける必要があります。その代わり、教室はいつでもフレッシュな状態で新陳代謝を繰り返すため、新コース作りや価格改定をしやすいというメリットもありました。コースを卒業したらそのままご縁が切れてしまうのでは、と心配する方もいらっしゃるかもしれませんが、その後の運営次第だと思います。
私が目指した安定運営は「既存の生徒さん数の母数を増やすこと」でした。既存の生徒さんともメルマガなどでコンタクトを取りながらイベントレッスンなどに来ていただいて、細く長くおつき合いする方法を取りました。
新規の生徒さんを獲得するためには、稼働日数の限界値から、既存の生徒さんに卒業していただき枠を空ける必要もあります。毎月お会いしていた人が半年ぶりになったとしても、全体の母数が増えて教室のファンが多くなっていれば、新コースを立てたときやイベントレッスンを告知したときにすぐに満席になるため、結果として経営が安定します。
母数が増えるということは、それだけあなたの教室のファンを潜在的に増やしていくことになるので、既存の生徒さんも大事にしつつ、3割ぐらいは新規を取っていけるような体制を取っていくことをおすすめします。