通常の折れ線グラフと違い、値動きの様子を解読できる
テクニカル指標で最初に覚えたいのが「ローソク足チャート」です。通常の折れ線グラフと違うのは、始値、終値、高値、安値という4つのレートを同時に示すことで、値動きの様子や強弱を解読できる点です。
江戸時代の日本で生まれたローソク足チャートの特徴はローソクのような「実体」があり、その上と下にローソクの芯のような「ヒゲ」が伸びている点です。ローソク足1本分は期間を示し、その期間が1日なら「日足(ひあし)チャート」、1週間なら「週足(しゅうあし)」、1ヵ月なら「月足(つきあし)」と呼びます。
ローソクの実体部分の上辺と下辺にあたるのは、期間中の最初のレート=始値、最後のレート=終値です。
実体部分やヒゲから「値動きの強弱」を読む
始値より終値が高く、期間中に上昇していれば、上辺が終値、下辺が始値となり、実体部分は白や緑で色づけされ、「陽線」と呼ばれます。反対に下落していれば、実体部分の上辺が始値、下辺が終値で、色は黒や赤になり、「陰線」と呼びます。
ローソクの実体部分から上に突き出した「ヒゲ」の頂点が期間中の高値、下に突き出した「ヒゲ」の頂点が安値です。
ローソクの実体部分が長ければ、為替レートが大きな値幅で上昇もしくは下降したことがわかります。また上ヒゲが異常に長いローソク足からは、一時的に急上昇したものの、その後、急激に失速して反落した値動きを読み取れます。期間中の値動きの細かい様子やニュアンスまで、一目でわかってしまうのがローソク足チャートの優れた点なのです。
[図表]ローソク足の基本