医療・介護の仕事に必要な「インフォーマルな視点」とは?

前回は、医療・介護現場で働く人が抱えがちな「悩み、問題」について紹介しました。今回は、医療・介護の仕事に必要な「インフォーマルな視点」とは何か見ていきます。

「誰かの役に立ちたい」という思いはインフォーマル

この先、みなさんが働き盛りの時代に医療・介護の世界で生き残るのに何が大事か。一言でいえば、「インフォーマル」を大事にするということです。

 

フォーマルの中で働くということは、医療・介護保険などの法律、制度に基づく業務の中だけで働くということです。だからこそ、インフォーマル。つまり法律や制度の枠に収まらず、たとえば「地域にとってかけがえのない存在になるにはどうするか」そうやってフォーマルから抜け出して働くということ。そのためにどうすればいいのかを今のうちから考えて動いていくことです。

 

とはいえ「インフォーマル」がピンとこない人もいるかもしれない。そんな人は、こう考えてみてください。もともと、皆さんはインフォーマルなこと = 純粋に誰かの力になりたいと思って働くことを大事にしてきたはず。決して社会保障の制度の中で働くんだと思ってこの世界に入ったわけではないと思うんです。

 

それなのに、いつの間にかフォーマルな制度の中だけで仕事をこなしてしまっている。それが崩れたらどうなるんだろう? と、自分の原点に戻って問いかけてみてほしい。

 

「自分を必要とする人」としっかり向き合う働き方を

「上司とうまくいかない」という悩みや不満も同じこと。なぜなら私たちは上司のために仕事をしているわけではないからです。たとえ、付き合うのが難しい上司だったとしても、その人のために仕事をしているわけでもないのに、それを理由に辞めるのはおかしい。本当に大事なのは何かという視点で考えてみてください。私たちは目の前の患者さん・利用者さんのために仕事をしているのですから。

 

インフォーマルを大事にするということは、法律や制度、あるいは医療機関の組織や体制、上司がどうかといったこと以前に自分の専門性を活かせる「日常」をしっかり見据えることができ、「自分を必要としてくれている人」「自分が力になれる人」とちゃんと付き合えていることをいうのです。

 

本連載は、2017年10月31日刊行の書籍『医療・介護に携わる君たちへ』から抜粋したものです。その後の法改正等、最新の内容には一部対応していない可能性がございますので、あらかじめご了承ください。

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連載医療・介護従事者が「仕事を辞めたくなったとき」の処方箋

医療法人真正会・社会福祉法人真寿会 理事長

昭和31年生まれ。帝京大学医学部卒業。埼玉医科大学病院での研修後、医療法人真正会霞ヶ関中央病院に入職。同医局長を経て霞ヶ関南病院病院長に就任。現在に至る。

主な社会活動として、全国デイ・ケア協会会長、日本リハビリテーション病院・施設協会副会長、埼玉県地域リハビリテーション推進協議会会長。また帝京大学医学部・兵庫県立大学大学院・埼玉県立大学・目白大学等で講師を務める。厚生労働省社会保障審議会介護保険部会臨時委員も歴任。

これまでの著書に『ケアマネジメントと組織運営』(メヂカルフレンド社)、『主治医意見書のポイント』(社会保険研究所)、『ケアプランの上手な立て方』(日本実業出版)等がある。医師、日本リハ医学会認定臨床医、認知症サポート医、社会医学系専門医・指導医。趣味はゴルフ、海外旅行、風景写真、水彩画等。

著者紹介

医療・介護に携わる君たちへ

医療・介護に携わる君たちへ

斉藤 正身

幻冬舎メディアコンサルティング

悩める医療・介護従事者たちへ、スタッフ900人超を抱える医療・社会福祉法人の理事長が送る「心のモヤモヤ」を吹き飛ばすメッセージ! 日々、頑張っているつもりだけどなぜか満たされない、このままでいいのかと不安になる―…

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