FX市場の相場を読み解く「値動き分析」とは?

今回は、テクニカル、ファンダメンタルズに次ぐ分析手法、「値動き分析」の基本について説明します。※本連載は、バーニャマーケットフォーカスト代表で、外国為替ストラテジストとして活躍する、水上紀行氏の著書、『FX戦略投資 実践編』(扶桑社)の中から一部を抜粋し、FXの値動き分析の基本や、自動売買について解説します。

個人投資家には難しい「ポジションの状況」の把握

よく考えてみると、値動き分析は、意識せずに私が使っていた手法でした。それに気づいてから、意識して活用するようになり、より確実に分析ができるようになりました。この章(※書籍参照)では値動き分析の基本を解説します。

 

買い勢力と売り勢力の強さを判断するにはポジションの状況が役立ちます。売りポジションが多ければ、買い勢力が強くなりますし、買いポジションが多ければ売り勢力が強くなるからです。

 

為替ディーラーもさまざまな手法でポジションのバランスを察知して、利益を稼ぎ出そうとしています。しかし、個人投資家がポジションの状況を把握するのは簡単ではありません。なかには顧客のポジション状況を提供しているFX会社もありますが、マーケット全体のポジション総量を教えてくれるわけではありません。それでは不完全です。

 

そこでチャートの形からポジションの状況を判断するのが値動き分析です。実際の手法を紹介する前に、為替ディーラーはどんな方法で稼いでいるのかを簡単に紹介しましょう。値動き分析を理解する一助になるはずです。

どのように「プロの為替ディーラー」は儲けているか?

為替ディーラーは、顧客から為替取引の注文を受けることで利益を得ています。顧客からは、まず、レートの問い合わせがきます。このとき、レートをどう提示するのかが為替ディーラーの腕の見せどころ。レート調整によって為替ディーラーは利益を稼ぎ出しているからです。たとえば、マーケットの買いが強ければ、レートを右にずらして買値と売値を引き上げます。顧客がその価格で買い注文を出してくれば、レートをずらした分だけ差益を獲得できるのです。

 

以前は、ポジションバランスなど価格の動向を判断するために、為替ディーラーは他の銀行の為替ディーラーと情報交換をしていました。しかし、今は、コンプライアンス上の問題など規制が厳しくなり、それができなくなっています。そのため、値動きから買い勢力や売り勢力の状況を読み取らなければ、利益が出せないのです。それが値動き分析です。

 

テクニカル分析であれば、過去のレートを数値で分析して「これなら儲かる」と判断しますが、値動き分析は数値化ができません。感覚を体にしみこませて反射神経で判断する手法です。言ってみればスポーツ選手のようなものです。ゆえにマスターするには多少は時間がかかりますが、一度体で覚えてしまえば、大いに役立つはずです。何しろプロの為替ディーラーが利用している方法なのですから、これほど頼りになるものはありません。

 

バーニャ マーケット フォーカスト 代表

1978年三和銀行(現、三菱東京UFJ銀行)に入行。1983年よりロンドンや東京、ニューヨークで為替ディーラーとして活躍。1995年より在日外銀において為替ディーラー及び外国為替部長として要職を経て、現在、外国為替ストラテジストとして雑誌、テレビ、ラジオなどで活躍中。

著者紹介

連載著名外国為替ストラテジストによる「FX」実践講座

本連載は、水上紀行氏の著書『FX戦略投資 実践編』(扶桑社)から一部を抜粋したものです。掲載している情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。投資はご自分の判断で行ってください。本連載を利用したことによるいかなる損害などについても、著者および幻冬舎グループはその責を負いません。

FX戦略投資 実践編

FX戦略投資 実践編

水上 紀行

扶桑社

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