為替ディーラーの経験談に学ぶ「値動き分析」のポイント

今回は、「値動き分析」の具体的な活用例を紹介します。※本連載は、バーニャマーケットフォーカスト代表で、外国為替ストラテジストとして活躍する、水上紀行氏の著書、『FX戦略投資 実践編』(扶桑社)の中から一部を抜粋し、FXの値動き分析の基本や、自動売買について解説します。

ドル/円で「200本のプライスをくれ」

値動き分析をどう活用するのか、私の経験から紹介しましょう。

 

私がニューヨークで為替ディーラーをしていたときのことです。東京の機関投資家から電話がありました。ドル/円で「200本のプライスをくれ」というのです。

 

そのときのマーケットの状況は、1ドル=110円より上には、輸出企業の「売り」がたくさんあると言われていました。となると、110円を超える可能性は低い。それを知った各銀行のディーラーは110円の手前で売って、少し下がったら買い戻して利ザヤを稼いでいました。よって109円90銭より下がらない状況になっていました。

大量の「買い」で他の為替ディーラーが損切りに走る

そこで、私はスプレッドを5ポイント(銭)として、プライスを出すにあたり、こう考えました。「売り勢力は強いが顧客が買ってきたら、110円の壁を突破するかもしれない。逆に顧客が売ってきてもカバーはできる」

 

そのときのマーケットプライスは109円90銭・109円95銭だったので5銭円安方向にずらし、109円95銭・110円00銭で顧客に提示すると、顧客は110円で買い注文を入れてきたのです。

 

急いでカバーに入りましたが、終わって5分ほどして相場が急騰しました。大量の「買い」が出たことで他の為替ディーラーが損切りに走ったのでしょう。

 

バーニャ マーケット フォーカスト 代表

1978年三和銀行(現、三菱東京UFJ銀行)に入行。1983年よりロンドンや東京、ニューヨークで為替ディーラーとして活躍。1995年より在日外銀において為替ディーラー及び外国為替部長として要職を経て、現在、外国為替ストラテジストとして雑誌、テレビ、ラジオなどで活躍中。

著者紹介

連載著名外国為替ストラテジストによる「FX」実践講座

本連載は、水上紀行氏の著書『FX戦略投資 実践編』(扶桑社)から一部を抜粋したものです。掲載している情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。投資はご自分の判断で行ってください。本連載を利用したことによるいかなる損害などについても、著者および幻冬舎グループはその責を負いません。

FX戦略投資 実践編

FX戦略投資 実践編

水上 紀行

扶桑社

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