前回は、マイホーム売却のタイミングを見極めるポイントを取り上げました。今回は、中古物件における「値付けの判断基準」を見ていきます。

買い手が好む条件が多ければ、物件価格は高くなる

とくにこれからは、不動産の供給過剰と人口減少によって、買い手市場が続きます。そのときに、希望価格を提示しているだけでは、なかなか買い手が見つかりません。

 

一般的な不動産会社であれば、流通相場や居住層の年収などから、折り合いのつく値段で値付けしていくことをおすすめするはずです。

 

あまり過剰評価してはいけませんが、それでも、物件の状態もまた値付け判断の参考にすることはできます。物件の形状や設備関係、あるいは周辺環境など、買い手が好む条件が多ければ、物件の価格を高めに設定することもあり得ます。

 

たとえば、子どもがいる家庭であれば、幼稚園や学校などの施設を考慮するはずですし、子どもが遊ぶであろう周辺環境は安全であることが求められます。大通りに面していればそれだけ危険がありますし、振動なども気になるかもしれません。

 

そのように物件の状態を、プラスの要因とマイナスの要因として検討し、査定することもあります。ただし、どんなに条件が良くても、相場から大きくかけ離れた値付けは現実的ではありません。

中古物件の価格は、買い手の状況次第で決まる

一般の方が、数ある要因をすべて考慮したうえで不動産の価格を見極めることは、容易ではありません。不動産業者によっても、値付けが異なるのです。「なぜその値付けなのか」ということは、当の業者に聞いてみなければ分かりません。

 

ただし、不動産業者から値付けの理由を聞き出すことは可能です。とくに、相場とは異なる値付けをしている業者に対しては、しっかりとヒアリングすることが大切です。場合によっては、特殊な事情があるかもしれません。

 

たとえば、一定の価格で購入したいと相談を持ちかけている顧客がいた場合。たとえ相場と異なっていても、その業者は強気で交渉することができます。日当たり、交通量、そのほかその物件ならではの条件があればなおさらです。

 

そう考えると、不動産とくに中古物件の価格というのは、買い手の状況次第になります。買い手が多ければ高く、買い手がいなければ安くなる。そして、その条件は物件によっても異なることが多い。それが不動産価格のキホンであると覚えておきましょう。

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