前回は、物件の売却価格を上げる、「買い手の安心材料」について取り上げました。今回は、不動産の査定価格の見極め方を見ていきます。

ネットには、真偽が疑われるような情報もある

過去にこんな方がいました。インターネットを駆使して不動産について研究し、その知識をもって相談に来られたのです。私が提示した査定価格に対しても、「インターネットに記載されていた計算方法とは異なる! もっと自分の家は高く売れるはずだ!」と、納得されていない様子でした。

 

しかし、不動産の値付けに関しては、これまでも述べてきたとおり、単純ではありません。たとえ、どんなにもっともらしい計算方法があったとしても、それはただのつじつま合わせでしかありません。また、個々の状況によっても変わっていきます。

 

とくにインターネットを使った調査には注意が必要です。

 

たしかに、売り出されている周辺物件の価格を調べる際、インターネットの情報も参考にはなります。何より、複数の情報を比較検討できる閲覧性の高さは、インターネットの特徴です。物件検索には大いに活用するべきでしょう。

 

ただし、インターネットに掲載されているすべての情報を鵜呑みにしてはいけません。なかには、真偽が疑われるような情報も掲載されているからです。要するに、裏付けのとれていない情報です。このような情報を真に受けて交渉しようとすると、不動産業者から敬遠されてしまう場合もあります。

 

物件の売り出し価格はともかく、その他の情報に関しては参考程度にとどめておく。そのうえで、不動産業者へのヒアリングによって査定価格を見極めていく。そのような姿勢が大切です。

中古物件の相場は「間接調査」と「直接調査」で確認

中古物件の相場を調べる方法には、路線価や公示地価、ポストに入るチラシ広告、インターネットなどの情報媒体を利用した「間接調査」と、不動産業者の取引実績から判断する「直接調査」があります。一般的には、この二つの方法をそれぞれ駆使して、相場を調べることになります。

 

間接調査において、もっとも身近なのはチラシ広告でしょう。たとえば週末になると、ポストに不動産チラシが入っていることが多いかと思います。そちらも普段から気にしておくことをおすすめします。

 

また、路線価や公示地価に関しては、国税庁および国土交通省が設置しているホームページから簡単にチェックすることができます。ためしに、お住まいの地域を調べてみてください。相場となる基本価格が分かります。

 

●路線価図・評価倍率表
http://www.rosenka.nta.go.jp/(国税庁)

 

●国土交通省地価公示・都道府県地価調査
http://www.land.mlit.go.jp/landPrice/AriaServlet?MOD=2&TYP=0(国土交通省)

 

また、売り出されている物件の価格については、既存の不動産関連サイトで調べることができます。代表的なものは次のとおりです。大手のサイトはほぼ全国の物件を網羅していますが、地方物件に強いなど、特徴的なサイトもあります。

 

●不動産ジャパン
http://www.fudousan.or.jp/

 

●アットホーム
http://www.athome.co.jp/

 

●スーモ(関東版)
http://suumo.jp/

 

●ホームズ
http://www.homes.co.jp/

 

●オウチーノ
http://www.o-uccino.jp/

 

●goo住宅・不動産
http://house.goo.ne.jp/

 

●ハトマークサイト
http://www.hatomarksite.com

相場の3割増を実現! “お荷物"マイホーム高値売却術

相場の3割増を実現! “お荷物"マイホーム高値売却術

池田 洋三

幻冬舎メディアコンサルティング

長年住んだマイホームを売る──それには大きな決断を要する。取引は高額になるうえ、多くの人にとってチャンスは人生に一度きり。だからこそ、絶対に損をしたくないと誰もが思うものだ。ところが、そんな売主の願いもむなしく…

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