相場と異なる価格での売買は、その理由を考える
直接調査に関しては、売りたい物件のエリアにある不動産業者を訪ねてみることです。ヒアリングを重ね、おおむね10物件ほどみてみれば、相場勘が養われます。
訪問する業者に関しては、大きく分けて大手不動産会社系列のものと地場の業者に分類されますので、バランスよく訪問しておきましょう。
物件調査に関して言えば、不動産を売るときでも、あるいは購入するときでも、違いはありません。諸条件はともかく、当該地域の相場に関して言えば、いずれの場合でも異なることはありません。
とくに買い替えの場合、同じ地域で売却し、同じ地域で購入するのであれば、時間の短縮になります。ていねいに人間関係を構築していけば、取引時にもスムーズな対応を期待できることでしょう。
そして得られた不動産相場をもとに予測を立ててみてください。たとえば、「この物件は立地、日当たり、需要から勘案してこの値段になっている」などと、推測してみましょう。
とくに、相場と異なる価格で売買されている場合には、その理由を考えてみてください。場合によっては、相場よりも高く販売できるチャンスかもしれません。
実際の売却価格を把握し、相場観を養う
また、売却までの期間も把握しておけば、ご自身の売却計画にも生かすことができます。どのくらいの期間で売却できるかが予想できれば、売却計画も無理なく進められるようになります。
どのような物件を求めているかは、人によって異なります。家族構成やライフスタイル、価格帯、諸条件など、千差万別です。
一般的な不動産業者であれば、自分が担当している物件情報をすべて把握しています。ですので、相談を受けた瞬間に条件なども含めて提案することが可能です。だからこそ、早めに売却を進めていくことが大切です。
不動産の場合、住まいということもあるので、一面的な条件だけでは決まらないことが多いものです。そのため、熟練の不動産業者の勘も重要になります。いわゆる「ピンとくる」というものです。「そういえばこんな物件があるよ」というところから、トントン拍子に話が進むことも少なくありません。
価格帯、間取り、築年数などの最低条件は決まっているものの、出合いのタイミングに関しては、売り出してみなければ分かりません。売却を検討しはじめてからは、定期的に相場をチェックしておくようにしましょう。
そして、絶対に忘れてはならないのは、広告に載っている価格は売り手の希望価格であって、実際に売れた値段が本当の価格だということです。
ですので、可能な限り実際の売却価格を把握するように努めつつ、各媒体をとおして、日頃から相場観を養うようにしてください。